昨年夏、ジョニー・デップ出演、サム・ライミ監督によるゾンビ・ホラー『ブラックガイアンドラ』を日本で初公開し、ショート・ホラー・ムービーの可能性を提示した「ブリリアショートショートシアターオンライン」。今年の夏は「真夏のホラー＆スリラー特集」と題して、「怖くて涼しくなる“冷感ショートフィルム”」４作品を８月４日（水）～３１日（土）まで限定配信中だ。
配信されるタイトルは、スプラッター・ホラーの金字塔『死霊のはらわた』シリーズ最新作『Evil Dead Rise（原題）』の公開が待たれる、Lee Cronin監督作など、厳選された傑作の四作品。サイトにメールアドレスを登録すれば無料で鑑賞できる。
【昨年の記事】
『死霊のはらわた』シリーズ最新作『Evil Dead Rise（原題）』の公開が待たれる、
Lee Cronin監督作『真夜中のベッドで』など
「怖くて涼しくなる“冷感ショートフィルム”」四作品を解説
配信するショートフィルムは、アイルランドの『真夜中のベッドで』（上映時間 約10分）、ドイツの『悪魔が死んだとき』（約19分）、イギリスの『セバスチャンと僕たち』（約8分）、スウェーデンの『シャドウアニマル』（約22分）の４作品。
【鑑賞方法】
BSSTOでの配信作品は初回にメールアドレス登録後、無料でご覧いただけます。
BSSTO内特集紹介ページURL：https://sst-online.jp/magazine/10526/
【BSSTO ８月配信作品】
真夏のホラー＆スリラー特集 ８月４日（水）～31日（土）
『真夜中のベッドの中で』（Through the Night）
監督：Lee Cronin/10:10/アイルランド/ホラー/ 2009/
夜も静まった中、隣に寝ている彼女の様子がおかしい…「あなたの隣に寝ているのは誰？」
『真夜中のベッドで』は、スプラッター・ホラーの金字塔『死霊のはらわた』シリーズ最新作『Evil Dead Rise（原題）』の公開が待たれる、Lee Cronin監督作。
今回連動して特別コラムでレビューを紹介してくれるシネマンションの あんこさん は「思わず布団の中に隠れたくなったよ！泣」「怪奇！狂気！恐怖！考察！のトリプルアクセル決まった怪作はやみつき」と感想を紹介。
＜レビュー＞
かつてのハリウッド版『呪怨』の清水崇監督や、『死霊のはらわた』（2013年版）リメイク作＆『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス監督と同様、おそらく『死霊のはらわた』シリーズ生みの親サム・ライミが発掘したと思われるが、さすが『死霊のはらわた』最新作に抜擢される監督の短編だけに見ごたえがある。Jホラーなどの影響も見られ、音響、ライティング、編集、そしてラストのショットのオチまで完璧。ワンシチュエーション・ショートホラーのお手本のような傑作。
監督 Lee Cronin
アリルランド出身のフィルムメイカー。
２０２２年公開スプラッター・ホラーの金字塔『死霊のはらわた』シリーズの新作映画『Evil Dead Rise（原題）』を監督。「ホール・インザグラウンド」も代表作。
『悪魔が死んだとき』（When the Demons Die）
監督：Daniel Rübesam /18:46/ドイツ/スリラー/ 2016/
家の外にいる危険な何かがうろついているため、家から出ることを知らない8歳のジョシュア。しかし父親がいない間に外に踏み出してしまう。
＜レビュー＞
まるで長編ホラー映画のパイロット版を見ているかのようなショートホラー。『クワイエット・プレイス』などの“得体の知れない存在に包囲され、襲われる”系のホラーで、今回は“子供の匂いに反応する”という設定。どんでん返しのオチは、ホラーに目の肥えた人なら、なんとなく気づくが、それも含めて、王道のエンタメ・ホラーとしての面白さ、醍醐味に満ちている。
Daniel Rübesam監督
1982年にドイツのフランクフルトで生まれ、16歳のときにスクールプロジェクトを作ったことをきっかけに映画への情熱を見出す。マンハイム大学でビジネス情報学を学ぶ一方で、監督した短編映画で複数の受賞歴を持つ。企業に勤めたのち、趣味ではなく職業として映画を作ることを決心し、2007年にフリーランスに転向した。現在はバーデンブルデンベルグフィルムアカデミーで長編映画を学んでいる。
『セバスチャンと僕たち』（Sebastian and Them）
監督：Benjamin Bee/7:33/イギリス/ドラマ/ 2016/
セバスチャンには幼い頃の友達から離れなければならない理由がある。しかし当の「友達」はそれを願っていなかった。実話に基づく作品。
＜レビュー＞
ブラックでシニカルなホラー・コメディと思っていたら、ラスト近くのショットでぎょっとさせられる。全く予期できない、こうした侮れない一作に出会えるのも、ショートホラーの楽しみだ。
Benjamin Bee監督
イギリス・ニューキャッスルを拠点に置く監督であり脚本家。前作は世界中の映画祭で受賞した。ロンドン映画学校で学んだ。
『シャドウアニマルズ』（Shadow Animals）
監督：Jerry Carlsson /23:14/スウェーデン/ドラマ、スリラー/ 2017
少女は父親たちと一緒に、とある晩餐会に参加する。一見ただのパーティーのような雰囲気だったが、時間が進むにつれ、参加者たちの行動が奇妙になっていく。人間がまるで動物のような行動をとっていくのだ。
＜レビュー＞
少女の視点で描かれる、奇妙で不思議な晩餐会。明確なオチがないものの、心霊的な要素など、様々な解釈がなされて、飽きさせない。ホラーとして強烈な怖さがあるわけではないが、ミステリアスな映像のクオリティは高く、意味深なセリフなどから、思わず繰り返し見てしまった。
Jerry Carlsson監督
1987年にスウェーデンのピエタで生まれる。2014年にスウェーデンのアートスクール、ヴァランドアカデミーを、ディレクター兼プロデューサーとして学士号を取得し卒業した。2015年にはヴァランドアカデミーで修士過程を終えルト、同年に制作会社Verket Produktionを設立した。
「ブリリア ショートショートシアター オンライン」は、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」が厳選したショートフィルムを毎週水曜日に配信しているオンラインシアター。
2008年2月~2017年12月まで横浜みなとみらいで運営したショートフィルム専門映画館「ブリリア ショートショート シアター」のブランドを引き継ぎ、2018年2月にスタートした。
簡単な会員登録で常時12作品ほどを無料で視聴できる。
短い時間ながら、人間の優しさや強さ、豊かな人生のヒントを教えてくれる、素晴らしい映画を皆さんの日常にお届けするオンラインシアターをめざし、映画を暮らしに取り込むヒントになる記事も掲載する。
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ブリリア ショートショートシアター オンラインは、株式会社パシフィックボイスが運営するショートショート フィルムフェスティバル ＆ アジアと連動し展開している。
