2023年韓国国内映画賞【25冠】最多受賞!年間最長No.1樹立!
ある闇夜に起きた怪奇な事件。唯一の目撃者は盲目の男―
韓国年間最長No.1記録を樹立、2023年韓国国内映画賞で【25冠】と最多受賞を記録した、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー『梟ーフクロウー』が、2月9日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショーされる。
当サイト「cowai」の編集長・福谷修も絶賛。コメントは映画公式サイトにも掲載されている。
この度、本作の公開を記念して、アン・テジン監督へのインタビューを敢行。さらに映画ポスターを抽選で1名様にプレゼントします。応募方法は記事の後半で紹介。
恐ろしくも片時も目が離せない、ダーク・エンタテインメントの傑作だ。
歴史ミステリーと聞くだけで二の足を踏んでしまうジャンル映画ファンもいるかもしれない。
しかし、雰囲気は完全にホラーであり、こだわり抜いた極上の密室スリラーは病みつきになること間違いなし。
福谷修(WEB映画マガジン「cowai」編集長)
史実に残された最大の謎に迫る
<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー
朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>(1645年)に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した『梟―フクロウ―』は、観客の無限の想像力を刺激し、2022年の韓国年間最長No.1記録を樹立。
韓国エンターテイメント界の最高峰を決める百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の3冠を受賞。11月に開催される第59回大鐘賞映画祭では主要部門すべてにノミネートされており、公開後も注目を集め続けている。
‟盲目の目撃者“が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する予測不可能な物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、息もできないほどの狂気が支配する118分は、観る者すべての五感を麻痺させる―。
【新着記事】
『梟ーフクロウー』公開記念
アン・テジン監督インタビュー
「“怪奇の死”を、観客にも追体験してほしい」
――『梟ーフクロウー』、とても面白かったです。個人的には、早くも今年ナンバーワン候補の、優れたダーク・エンタテインメント作品だと思います。
アン・テジン監督 ありがとうございます。日本の観客の皆さんにも楽しんでもらえたらと思います。
――息もつかせない面白さですが、前半は重厚な群像劇、後半は緊迫感みなぎるサスペンスと、明らかに演出スタイルが変わります。
アン・テジン監督 仰る通り、主人公のギョンスが、事件を目撃する前と後では、全く違った雰囲気になっています。ギョンス自身、事件を目撃するまでの人生と、後の人生では大きく運命が変わります。彼が感じる恐怖、葛藤、そして何らかの決心まで、その視点の変化を通して、観客にも同じように感じて追体験してほしい狙いがありました。そのために前半と後半で、映画のトーンやテンポをガラリと変えて演出しました。
――企画の経緯を教えて下さい。
アン・テジン監督 私が最初に提案をいただいたのは、「視覚障害を患う主人公が何かを目撃する」というアイディアだったんですね。そこに強く惹かれた私は、そのアイディアに合う時代や物語を探しました。そんな中で、朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」(1645年)に書かれていた“怪奇の死”「(国王の長男)昭顕世子(ソヒョンセジャ)の死に纏わる謎」に関心を持ちました。文献には「さながら薬物中毒死のようであった」と書かれており、誰もが疑いを抱く内容です。歴史に隠された真相を知りたいという思いを、盲目の天才鍼医である主人公ギョンスを通して、掘り下げ、追いかけながら、物語を作っていきました。
――監督は、これが長編映画初監督作で、過去には歴史大作『王の男』の助監督としての経歴もあります。『王の男』のイ・ジュンイク監督から何かアドバイスはありましたか。
アン・テジン監督 イ・ジュンイク監督は「映画というのは、監督がスタッフと俳優の言うことをちゃんと聞いていれば、良い作品が作れる」と仰っていたので、その言葉にあやかりたい(笑)と私も頑張りました。なお、イ監督は、映画を見る前、まずシナリオを読んでくださったんですけど、その時は「つまらない」と言っていました(苦笑)。ところが実際に映画を見た後は、今度は「面白い」と言っていただき、安心しました。
――『王の男』も早17年前の作品になります。ようやく『梟ーフクロウー』の監督に抜擢されて映画監督デビューしたのですが、その17年間のデビューに至る苦労とか、話せることがあれば。
アン・テジン監督 (うなずき)もう毎日が試行錯誤でしたね。特に「これだ」と記憶に残っているというより、毎日同じような日常と試行錯誤の繰り返しで、いつもカフェに行ってシナリオを書いていました。
――『梟ーフクロウー』を監督するにあたって意識された映画や影響を受けた映画はありますか。
アン・テジン監督 『梟ーフクロウー』は、二つのジャンルの要素が一つに合わさったような作品と言えます。その一つが歴史物。もちろんフィクションとしての面白さを加味しています。もう一つは目撃者スリラー。前者は、韓国の作品なら『観相師-かんそうし-』、『王になった男』などを参考にしました。後者だと、『エネミー・オブ・アメリカ』、『追いつめられて』などを念頭に置いています。
――監督は日本の作品も拝見されますか。お気に入りの日本作品などあれば教えてください。
アン・テジン監督 よく日本の作品は見ています。映画の勉強をしていた若い頃には、黒澤明監督の『羅生門』や『七人の侍』『天国と地獄』をはじめ、いわゆる巨匠と呼ばれている方の作品をよく見ていました。最近は是枝裕和監督の『怪物』が非常に印象に残りました。
次に撮ろうと思っているのは、
人工知能が出てくるSFアクション・スリラー
――登場人物も曲者ぞろいで見ごたえがありましたが、俳優にはどのような演技指導をされたのでしょうか。
アン・テジン監督 撮影に入る前、私は俳優たちと何度もミーティングを重ねました。現場でもリハーサルをしながら、セリフ一つ一つにも話し合いを続けて、丁寧に撮っていきました。なにより俳優たちがみんなお上手だったので、私は良いテイクを選べばいいだけという、本当に幸せな監督だったと思います。
――(主人公で)事件の真相に迫る盲目の天才鍼医、ギョンスも良かったんですけど、何より、国王、仁祖(インジョ)の存在感が際立っていました。
アン・テジン監督 これまでの韓国の歴史物に出てきた王様というのは、やっぱり厳かな雰囲気の方が多かったと思うんですね。でも『梟ーフクロウー』における王様は、厳かではありつつ、より人間的な弱点をあわせ持ったキャラにしたいと考えました。王様らしい威厳と人間的な一面、その二つをうまく見せられる俳優を望んでいました。それがまさにユ・へジンでしたね。
――作品の雰囲気や演出スタイルから、アン・テジン監督は本当はファンタジー、SFなどのジャンル作品が好きなんじゃないかと思いました。
監督 実は、次に撮ろうと思っている作品が、人工知能が出てくるアクション・スリラーものなんです。これはもうSFと言ってもいい作品ですね。だから、時代劇だけでなく、SFも大好きです。人工知能で参考にしたのは、『2001年宇宙の旅』ですかね。小説を何回も読み返しているところです。
――SFの話が出ましたが、作品としてはホラーっぽい不気味なナイト・シーンや、スリリングな描写も多かったと思います。監督ご自身はホラーはお好きですか。
監督 好きですね。本当に怖いと思ったのが、ほとんど日本の作品なんですよね(笑)。『リング』とか『オーディション』とか、怖いながらも面白いと思いました。
――撮影で苦労したシーンを教えて下さい。
監督 鍼(はり)を使うシーンでしょうか。たくさん出てきますから。鍼(治療)の文化と言えばやはり中国か日本か韓国ですよね。だから、それぞれの国の鍼を収集して、どれを使おうかと、何度も会議を行い、検討しました。
実際の撮影では、俳優さんたちに鍼を刺したまま、長く撮影するわけにはいかないので大変でした。一番長い時間、鍼を刺されていなければいけなかった世子役のキム・ソンチョルの場合は、人工皮膚を着用してもらって、そこに鍼を刺すという形で、長い時間撮ったんですけど、人工皮膚を体に着けるだけでも4、5時間かかるんです。本当に俳優には苦労してもらいました。
――最後に作品の見どころとメッセージをお願いします。
監督 とにかく映像的には全て楽しんで見てほしいと思っています。そして、できれば、この映画を見た後に、観客の皆さんにも歴史に秘められた謎に興味を持ってほしい。この作品では、あえて空白の部分をちょっと残すような形の映像にしてあります。時には自分で調べてみたりとか、真相について想像を巡らせるような、そんなミステリアスな仕掛けも楽しんで見てもらえたらなと願っています。
――ありがとうございました。
【読者プレゼント】
『梟ーフクロウー』公開記念!
映画ポスターを抽選で1名様にプレゼント!
<応募方法>
応募締め切りは2023年2月23日(金)
応募方法は、WEB映画マガジン「cowai」twitter公式アカウント(@cowai_movie)をフォローし、該当するプレゼント記事ツイート( https://twitter.com/cowai_movie/status/1757890954785378556 )をリポスト(RT)してください。
<抽選結果>
締め切り後に抽選を行い、当選された方に「cowai」公式TwitterアカウントよりDMで通知させていただきます。当選品は郵送する予定です。(諸般の事情や、災害、キャンセル発生等やむを得ぬ事情で遅れる場合があります)
皆様のご応募お待ちしています!
【応募の注意点】
〇当選後に住所の送付が可能な方のみご応募ください(日本国内のみ有効)。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
〇当選品は映画配給会社よりご提供いただいたプロモーション目的の非売品扱いとなります。このため、傷や汚れ等があっても交換はできませんので、ご了承ください。
※非売品につき転売目的のご応募は禁止とさせていただきます。
〇当選のキャンセルが発生した場合は再度抽選を行う場合があります。
〇抽選結果や抽選経過に関して個別のお問い合わせには応じられませんので、あらかじめご了承ください。
COMMENT①(五十音順・敬称略)
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タイトルの意味を理解した瞬間、歪に捩れながら一気に加速する物語。
ポスタービジュアルにも使われているシーンでは、思わず声を上げてびくりと震えてしまった。
暗く閉ざされた世界が生み出す極上のサスペンスを堪能してほしい。
―葦見川和哉(映画・映画音楽ライター)
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目に見えない真実を目撃した時、おもしろさは一気に加速する!!
盲目の鍼師というキャラ!史実に残された謎!四転五転する物語!寿命が縮む程の緊張感!
全てがツボに刺さった!!
この映画間違いなく、今年No.1候補!
―あんこ(映画超好き芸人)
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盲目の鍼師は針で大山を穿てるか。
歴史の行間を想像するにしても、これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!
そこに真実味を宿す精緻な衣装と美術、鋭く闇夜を捉える撮影の見事さに思わず唸る。
―ISO(ライター)
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暗闇でこそ見えてくる物がある。隠しても明かされる事がある。
しかし、それを知ることは覚悟がいるのだ。『梟』は我々に歴史の、そして世の闇を暴く術を教えてくれる。
まるで夜を支配するフクロウのように。
―氏家譲寿(ナマニク)(文筆業/映画評論家)
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練りに練られた脚本、細部まで作り込まれたセット美術、研ぎ澄まされた音響効果。
韓国で大ヒットしたのも納得の「テレビではなく映画館で観るべき作品」だった。
―宇野維正(映画ジャーナリスト)
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物凄い映画と出会ってしまったと思わずにはいられない118分。
1秒足りとも無駄な時間がなく、巧みな演出によって気付いた時には自分自身が登場人物の1人に。
「目を閉じて下を向きたくなる瞬間こそ、目を見開いて生きよ」という強いメッセージが心にぶっ刺さる。
―韓国ドラマ好きのだらだら子(韓国作品ライター)
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映画を観て〝鳥肌が立つ〟とは、まさにこの作品のことだ。
息つく間もないスリル満点の展開。
気づけば最後まで没頭し、観る人の感情を刺激する映画だった。
本国で大ヒットを記録したのも納得。
果たして、盲目の主人公が見えてしまった〝真実〟とは…。
―KEI (韓国系インフルエンサー)
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サスペンス映画と盲目の主人公という設定は相性抜群だが、ここにきてこんな変わり種に出会えるとは!
しかも、単純に見えないというよりは…(ここは映画見た人にじゃないと言えません!)という設定が斬新!かつ、映画の大事なテーマにも繋がっているという上手さ。
巨悪に対峙する彼が追い込まれた時、状況としては最悪ですが、映画としては最高です。
―ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)
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観るだけで血流が改善していく快感。
設定と設計、人物造形に映像表現……
視界に映る、どこもかしこも上手い。
快作のツボを熟知した、鍼灸サスペンス。
暗闇の物語=映画を感じる才が開眼する。
―SYO(物書き)
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朝鮮王朝時代の”怪死事件”にエンタメ的最適解を与えた娯楽作、
悠久の歴史に触れつつも映画的カタルシスも忘れない離れ業、韓国映画の”最先端”を味わえる快作。
暗闇しか見つめられない者が見出す”光の形”とは…
―末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)
COMMENT全文➁(五十音順・敬称略)
また面白い韓国映画に出会ってしまった。
歴史映画のダイナミズムを体感し、リュ・ジュンヨル×ユ・ヘジンの演技合戦に目を見張り、
最後の最後までどうか映画館で”ハラハラドキドキ”してください。
夜こそ見えても黙るが利口な時代に君ならどうする?
次の時代を見るべきだと言う王子が殺害され君ならどうする?
これは一線級のサスペンスでありながら生き様の映画だ。
史実を基に大胆な解釈にして、人間の見ることのできない闇を炙り出す、映画やからできた奇跡。あっぱれなり!
-ダイノジ・大谷(芸人)
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この映画を見て、昨今の韓国のポリティカノワールを見たような感覚を持った。
よく考えたら、『梟ーフクロウー』も、時代は違えど、史実を元に、
政治の腐敗とそれに立ち向かう人物を描いているのだから、その感覚は当然なのだ。
―西森路代(ライター)
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息詰まるほどスリリングで、盲目の設定を活かした物語の牽引力が凄まじい。
重厚だけどユーモアもあり、肩の力を程よく抜いてくれる。
完璧なバランスの本作を手掛けた監督は、何とこれが長編デビュー作!
改めて韓国映画界の層の厚さを思い知らされた。
―人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)
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瞬き惜しくなる。宮中でのスリリングなサスペンス、ドロドロした人間関係は昼ドラ的な求心力が!ああ、ヒリヒリする。
リュ・ジョンヨルの変幻自在の芝居は近年稀にみる吸引力で、物語の世界に思いっきり引きずられる。
朝鮮王朝時代の危険な闇夜にタイムスリップしたみたいな没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!
―東紗友美(映画ソムリエ)
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敵も味方も信用できないスリルと、推理が二転三転するサスペンス!
見て見ぬ振りこそが生きる術の世界で、見えない者が「見た」真実を梟のごとく鋭く突く!
―ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)
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盲目の天才鍼師と共に事件を目撃した観客は
極上のスリルに放り込まれる。
予測不能な展開に固唾を飲んでいると、
渦巻く人間の業に正しく鍼を打つ爽快感。
韓国映画賞25冠も納得の面白さ!!
圧倒的クオリティでした!!
―ホラー映画取締役
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この映画は夜間が中心。それゆえ、わたしたちは仄暗い向こう側にある“何か”を注視するようになる。
さらに、登場人物が総じて何らかの事情を抱えていることで、“瞬きも許さない”重層的なサスペンスへと導かれてゆくのである。
―松崎健夫(映画評論家)
【STORY】
盲目の天才鍼医ギョンスは、病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。しかし、ある夜、王の子の死を‟目撃“し、恐ろしくも悍ましい真実に直面する。見えない男は、常闇に何を見たのか―?追われる身となった彼は、制御不能な狂気が迫るなか、昼夜に隠された謎を暴くために闇常闇を駆ける―。絶望までのタイムリミットは、朝日が昇るまで―。
【作品概要】
監督:アン・テジン
出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
2022年/韓国/118分/原題:올빼미/英題:THE NIGHT OWL/日本語字幕:根本理恵/G/配給:ショウゲート
© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.
公式HP: fukurou-movie.com 公式X:@showgate_youga
2024 年 2/9(金)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー
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