80 年代ホラー最後にして最恐の幻想恐怖超大作シリーズ。
2024 年も、「ヘルレイザー」が日本全土を戰慄に陥れる。
いよいよ明日12月8日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開される『ヘル・レイザー<4K>』。
この映画の公開を記念して、「cowai」では、あえて初公開時のVHS版と今回の4K版を見比べるという、意味不明なレビューを敢行。独自の視点で『ヘル・レイザー<4K>』の魅力に迫ってみた。
『ハロウィン』『13日の金曜日』『死霊のはらわた』『エルム街の悪夢』など、70年代末から80年代を席巻したホラー映画シリーズの中で最後期に登場、<幻想恐怖>という新しい概念を提示し、恐怖と官能が入り混じる斬新な世界観と共に、世界を悪魔の呪縛に巻き込んだ『ヘル・レイザー』。最近では2022年に作られたリメイク版が話題になるなど、映画、ゲーム、アニメとジャンルを超えて現在も多くの影響を与え、ファンを増殖し続けている「ヘルレイザー」シリーズの原点だ。
監督は「血の本」シリーズで世界幻想文学大賞、英国幻想文学大賞を受賞するなど一大センセーションを巻き起こした英国の天才恐怖作家クライヴ・バーカー。自身の原作「ヘルバウント・ハート」をもとにした渾身の初監督作である。本作は公開当時、全米を騒然とさせ、製作費の約16倍の興収を記録するなど大ヒットを記録した。この度、その最後期に登場した大人気作『ヘル・レイザー』が4Kデジタルリマスター版で蘇り、12月8日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開される。
さらに、この『ヘル・レイザー<4K>』での『ヘル・レイザー』復活の混乱に乗じてその続編3作品『ヘルレイザー2:ヘルバウンド』『ヘルレイザー3:ヘル・オン・アース』『ヘルレイザー4:ブラッドライン』が2024年1/12(金)よりシネマート新宿にて上映される。「ヘルレイザー」初期4作品が一度にリバイバル上映されるのは、今回が初。前代未聞といえるだろう。
『ヘル・レイザー<4K>』公開記念!
あえてVHS版と見比べて、4K版をレビューしてみた!
4KとVHSを見比べる!という、正直、意味不明なレビューなのだが、筆者としては『ヘル・レイザー』の劇場初公開時(1988年)は見逃しており、公開後のビデオ・レンタルで視聴していた。
当時は既にホラー映画の大規模公開の機会が減っており、『ヘル・レイザー』もメインはビデオだった気がする。私のように当時、『ヘル・レイザー』1作目を、ビデオで視聴された方も少なくないのではないか。
そうなると、当時のVHSの思い出から、どれだけ4K版が進化しているか、確認したくなったのだ。
今回、運よく『ヘル・レイザー』のVHSをお借りすることができた。(ふだんは古書店で販売しているので、今回、「cowai」でも出張通販させていただきます。1点ものです)
そして、これが問題のVHS版『ヘル・レイザー』。
ジャケットの印刷も色あせて、ビニールカバーに貼り付いています。
Blu-rayやDVDに慣れた身としては、久々のVHSはずっしり重く、ビデオの存在自体が、まさにパズル・ボックスを手にしたような緊張感と高揚感があります。
裏面にはレアなスチール写真も。
そうそう、こんな感じにレンタルショップの棚に並んで、インチキ臭いC級スラッシャーと共に置かれていたわけです。
いよいよ鑑賞。我が家の現役のVHS再生機に入れます。
気になる画質は……すみません、著作権上、作品のシーンは掲載できません。
ビデオメーカーのロゴで画質はお察しください。
実際に鑑賞したVHS版の本編の画質は、ほぼ昔の記憶と同じ。レンタルビデオらしい、良くも悪くも標準的な画質。
Blu-rayや4Kを見慣れた立場でも、今更ながら、意外と違和感が少ない。
ただ、VHS版を見ていると、『ヘル・レイザー』の要所要所のシーンで、「ああ、これが4Kだったら、どれだけ凄いのか!」と何度もため息が漏れた。
昔見た時もちょっと退屈だったラブシーンも、「なんで俺は4Kではなく、VHSを見ているんだ」とイライラが募っている。(ベッドシーンはレンタルで借りた人が何度も繰り返し見ているせいか、そこだけ画質が落ちている)
映画の見どころである、特殊メイク、特殊造形のシーンは、血や粘液のしたたり具合一つにも、クライヴ・バーカーの気合とこだわりが感じられ、今見ても全く色あせない。だからこそ、よりクリアな画質と大画面で堪能したいと思わせてしまう。
VHSは思ったより悪くないが、やはり4Kを知ってしまった立場では、もはや戻ることは不可能なのだろう。
少々不完全燃焼のまま、VHSを最後まで鑑賞した。(ああ、“巻き戻す”のが面倒くさい)
VHSを見た後だから、より実感!?
特殊メイク、特殊造形を堪能できる驚愕の4Kクオリティ
そしていよいよ4Kの試写である。
鑑賞した感想は、ただ「すげえええ!!!」の一言。
「せっかくVHSまで見たのに感想それかよ」と笑われるかもしれないが、いやいやVHSを見たからこそ、その凄まじさが実感できると信じたい。
最初はVHSの荒れた画質だからこそ、特殊メイクや造形もリアリティが増すのでは?と思ったが、間違っていた。
確かにそうした一面はある。80年代ホラーにはやはりレンタルビデオの画質がしっくり来る作品も少なくないだろう。
『ヘル・レイザー』のVHSにも妙な味わい深さがあって、私は好きである。これはこれで捨てがたい魅力も感じた。
しかし、この作品には、そんなノスタルジーに収まらない、生々しい凄みが今も感じられる。
作り込まれた特殊メイクや造形は高画質に見事に耐えうるものだった。むしろ4Kで細部まで鮮明に見ても、粗がほとんど感じられない。
フランクおじさんが肉塊から復元するシーンや、何より魔導士たちが勢ぞろいするクライマックスの造形のこだわり抜いた丁寧さは、特殊メイクや特殊造形が行きつくところまで行った80年代後半のホラー映画事情を象徴するような素晴らしい出来栄え。これこそ期待通り、4Kのスクリーンで堪能すべきものだろう。
元は35mmフィルムで撮られており、4Kはちゃんとレストアされた場合、初号試写かそれ以上の高画質を実感できるのだから、当時のクライヴ・バーカーにとっても、4K版は想像を超えたクオリティなのではないか。
VHSの時はちょっと退屈だった人間ドラマやラブシーンも、役者の肌の質感が向上したせいもあって、意外と見ごたえがあったのも収穫だった。
あと、4Kと直接関係ないかもしれないけど、音響効果も、効果音一つ一つがしっかり聞こえるため、画を引き立てる迫力が倍増し、「ああ、こういう音だったんだ」と感心しきり。
原作者が監督も兼ねているため、描きたいイメージがはっきりしており、演出にもブレがなく、限られた予算とはいえ、ここ一番の恐怖シーンや幻想シーンに全予算、全神経を集中させて、見ごたえたっぷりの映像が展開するのが、4K版では非常によく伝わってくる。
VHSを見たせいかもしれないが、まさに『ヘル・レイザー』こそ4Kの劇場スクリーンでこそ、その真価を発揮できる、類稀れな傑作なのだと改めて実感した。
ぜひ、皆様も劇場で鑑賞してほしい!!!
今回紹介したVHS版『ヘル・レイザー』(中古)も
「cowai」古書出張所にて限定通販中
今回の特集で、ご紹介したVHS版『ヘル・レイザー』(中古)を特別に「cowai」古書出張所にて販売中です(古物商許可証番号:第30882321622号)。
レア物ですので、売り切れの際はご容赦ください。
■「cowai」古書出張所通販サイト
https://cowai.official.ec/
■VHS版『ヘル・レイザー』(中古)紹介ページ
https://cowai.official.ec/items/81000867
記事の後半には、劇場販売限定公式グッズ&ポップアップショップグッズも紹介!
INTRODUCTION
「箱を開けたな 呼ばれて来たぞ」
──ピンヘッド (魔道士 リーダー)
80年代ホラー最後の重鎮、幻想恐怖超大作がスクリーンに帰ってくる。
『ハロウィン』『13日の金曜日』『死霊のはらわた』『エルム街の悪夢』など、70年代末から80年代を席巻したホラー映画シリーズの中で最後期に登場、<幻想恐怖>という新しい概念を提示し、斬新な世界観とともに、世界を悪魔の呪縛に巻き込んだ『ヘル・レイザー』。最近では2022年に作られたリメイク版が話題になるなど、映画、ゲーム、アニメとジャンルを超えて現在も多くの影響を与え、ファンを増殖し続けている「ヘルレイザー」シリーズの原点だ。この度、そんな記念碑的一作がセレクトショップ「FREAK’S STORE」をはじめ、コミュニケーションメディア「FREAK」、協業規格住宅「FREAK’S HOUSE」などを⼿がける株式会社デイトナ・インターナショナルが新たに立ち上げた映画配給/宣伝レーベル〈フリークスムービー〉の記念すべき第一回配給作品、そして初の4Kデジタルリマスター版で堂々再公開。一大流血描写も、一度見たら忘れられない魔道士=セノバイトたちの個性豊かでフェティッシュな風貌、フェティッシュなレザースーツの触感、そしてピンヘッドの頭に突き刺さったピンも、全て美しい映像で35年ぶりに蘇る。
<STORY>
とある屋敷に引っ越して来た夫、ラリーと妻のジュリア。ある日、屋根裏でラリーが怪我をしたことによりおどろおどろしい姿の男が出現する。男はラリーの兄のフランク。実はフランクは極限の快楽をもたらすという謎のパズルボックスを手に入れ、そのパズルを解いたことで魔道士たちによって八つ裂きにされ肉体を失っていたが、ラリーが流した血によって覚醒したのだった。フランクはかつて愛人だったジュリアに生贄の血肉を捧げて復活しようと目論むが、ラリーの先妻の娘カースティは、継母の怪しい行動に勘付いていた…。
1988年アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭・恐怖映画賞受賞
1988年ポルト国際映画祭・審査員特別賞受賞、国際ファンタジー映画賞ノミネート
1987年シッチェス・カタロニア国際映画祭・最優秀作品ノミネート
『ヘルレイザー2:ヘルバウンド』
『ヘルレイザー3:ヘル・オン・アース』
『ヘルレイザー4:ブラッドライン』
2024年1月12日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋にて日替わり上映、ほか順次公開
『ヘルレイザー2:ヘルバウンド』
前作で魔道士たちから逃れたカースティは精神科病院に入院していた。パズルボックスを研究していた病院の院長のチャナードは、事件現場のマットレスを手に入れ、病院の患者を犠牲にしてジュリアを復活。さらに、少女ティファニーを使って地獄の迷宮に足を踏み入れるのだった。それを阻止しようとするカースティ、待ち受ける魔道士たち。再びあの惨劇が幕を開ける。
監督:トニー・ランデル 原作・製作総指揮:クライヴ・バーカー 脚本:ピーター・アトキンス
出演者:アシュレイ・ローレンス、クレア・ヒギンズ、ダグ・ブラッドレイ
1988年|アメリカ映画|99分|カラー|ビスタ|原題:HELLBOUND:HELLRAISER Ⅱ
『ヘルレイザー3:ヘル・オン・アース』
新人テレビレポーターのジョーイは救急病院で男性の身体に食い込んだ鎖が勝手に暴れ、彼の身体を引き裂く様子を目撃する。独自に調査を開始したジョーイは、かつてのカースティの事件について知る。一方、NYのナイトクラブ”ボイラー・ルーム”のオーナー・J.P.は、とあるギャラリーで不気味なブロンズを手に入れた。J.P.の血がかかったことで、ブロンズに刻み込まれていた魔道士ピンヘッドが目覚める。封印を解かれたピンヘッドは、”ボイラー・ルーム”の客たちを次々に虐殺。地獄と化した現場に駆けつけたジョーイの前に、魔道士に変身したJ.P.たちが出現、NYを殺戮の戦場に変える惨劇が幕を開ける。
監督:アンソニー・ヒコックス 原作・製作総指揮:クライヴ・バーカー 原案・脚本:ピーター・アトキンス
出演者:テリー・ファレル、ダグ・ブラッドレイ、ポーラ・マーシャル
1992年|アメリカ映画|93分|カラー|ビスタ|原題: HELLRAISER Ⅲ:HELL ON EARTH
『ヘルレイザー4:ブラッドライン』
2127年、宇宙ステーション「ミノス」。ポール・マーチャント博士は彼の先祖以来の積年の宿願を果たすため、ロボットアームを操作しパズルボックスを解いてピンヘッドを呼び出すが、その直後、宇宙警備隊に身柄を拘束された。取り調べにあたるリマーに対し、博士は自分の血脈(BLOODLINE)とパズルボックスの歴史を語り始める。若き科学者マーチャントの一族は、代々魔道士との戦いを続けていた。彼の先祖である18世紀の玩具職人マルションは、貴族で黒魔術師のデ・リールの依頼でパズルボックスを制作。それが地獄への扉として使用されることを知ったマルションは…。一族の忌まわしい過去の因縁を断ち切るために壮大な舞台を用意し、地球から遠く離れた宇宙空間に魔道士ピンヘッドが現われる。
監督:ケヴィン・イエーガー 原作・製作総指揮:クライヴ・バーカー 脚本:ピーター・アトキンス
出演者:ブルース・ラムゼイ、ヴァレンティナ・ヴァルガス、ダグ・ブラッドレイ
1996年|アメリカ映画|85分|カラー|ビスタ|原題: HELLRAISER:BLOODLINE
ヘルアイテム驚愕の地獄級大量ラインナップ!
劇場販売限定公式グッズ&ポップアップショップグッズ解禁!
そんな『ヘル・レイザー』の魔道士=セノバイトたちのリーダーであり、映画史に刻まれた大人気ホラーアイコン、“ピンヘッド”をメインに使用した映画公式グッズ“ヘルアイテム”が大量に発表された。その驚愕のラインナップは劇場限定Tシャツ、スウェットのほか、ポップアップショップ限定のマグカップ、アクスタ、ラグ等、およそ映画グッズとは思えない豊富で地獄級にバラエティーに富んだ種類が揃い、その総称を“ヘルアイテム”と名付けた。。特に劇場限定公式ヘルアイテムの〈呼ばれて着たぞTシャツ〉、〈呼ばれて着たぞスウェット〉のバックにはピンヘッドの名言“YOU OPENED IT. WE CAME.”がプリントされ、ヘル・レイザーファン感涙のデザインとなっている。初の4Kデジタルリマスター版をスクリーンで鑑賞し、ぜひヘルアイテムも手に入れていただきたい。
【劇場限定】『ヘル・レイザー』公式ヘルアイテム
・箱を開けたなTシャツ:販売価格 ¥6,500(税込)/サイズ(M/L/XL)
・呼ばれて着たぞTシャツ:販売価格 ¥6,500(税込)/サイズ(M/L/XL)
・呼ばれて着たぞスウェット:販売価格 ¥7,500(税込)/サイズ(L/XL)
【ポップアップショップ限定】公式ヘルアイテム
・PINHEADTEE サイズL/XL ¥5,400(+tax)
・HELLRAISER PHOTOTEE サイズL/XL ¥5,400(+tax)
・PINHEAD LSTEE サイズL/XL ¥6,500(+tax)
・ラグ H152cmW127cm ¥25,000(+tax) ※受注生産(店頭/オンライン)
・HELLRAISER マグカップ ¥2,500(+tax)
・魔道士アクスタ ¥2,000(+tax)
・PINHEADアクスタ ¥2,000(+tax)
【『ヘル・レイザー』ポップアップショップ 概要】
https://www.daytona-park.com/news/765194?limited=true会期:12/8(金)~2024年1/8(月)
会場:OPEN STUDIO〈FREAK’S STORE 渋谷併設ギャラリー〉
(東京都渋谷区神南1-13-1)
営業時間:【平日】12:00〜20:00【土日祝】12:00〜20:30
『ヘル・レイザー<4K>』【作品概要】
監督・原作・脚本:クライヴ・バーカー
製作:クリストファー・フィッグ 撮影:ロビン・ヴィジョン 音楽:クリストファー・ヤング 特殊メイク:ボブ・キーン
クリーチャー創造監修:ジョフ・ポーターズ
出演:アシュレイ・ローレンス、アンドリュー・ロビンソン、クレア・ヒギンズ、ダグ・ブラッドレイ
1987年|イギリス映画|94分|カラー|ビスタ|ニュー・ワールド・ピクチャーズ製作|フィルム・フューチャーズ・プロ作品|原題:HELLRAISER|DCP
© 1987 New World Pictures. All Rights Reserved.
キングレコード提供 フリークスムービー 第一回配給作品
公式HP:HELLRAISER.JP
公式Twitter(X):@hellraiser_jp
『ヘル・レイザー<4K>』
12/8(金)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー
『ヘルレイザー2:ヘルバウンド』『ヘルレイザー3:ヘル・オン・アース』『ヘルレイザー4:ブラッドライン』
2024年1月12日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋にて日替わり上映、ほか順次公開
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