無邪気ゆえに恐ろしいー。ランティモス監督らが生み出した<ギリシャの奇妙な波>を継ぐ注目作『九月と七月の姉妹』9/5(金)公開!カンヌ国際映画祭2024「ある視点」部⾨正式出品。

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世界が注目!ランティモス監督らが生み出した、
ギリシャの映画ムーブメント<ギリシャの奇妙な波>を継ぐ、
“姉妹のいびつな絆”を描いた、フェアリーテイル



2018年、長編デビュー作「Everything Under」で 史上最年少のマン・ブッカー賞候補となったイギリスの俊英デイジー・ジョンソンによる第2作長編「九月と七月の姉妹」(東京創元社)を映画化した『September Says(原題)』。監督を務めたのは『ロブスター』『ビフォア・ミッドナイト』『ブルータリスト』などの異色の名作に出演するなど俳優としても活躍、ヨルゴス・ランティモス監督(『哀れなるものたち』(24))の公私ともに渡るパートナーとしても知られる新鋭アリアン・ラベド。第77回カンヌ国際映画祭2024「ある視点」部門正式出品作としても注目を集めた本作の邦題が『九月と七月の姉妹』として、2025年9月5日(金)に日本公開されることが決定。併せて、画家・榎本マリコが手掛けたティザーポスター及びコメント、シーン写真1点が解禁された。


ティザーポスター ©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.







「どっちが死ぬか選べるとしたら、
私のかわりに死んでくれる?」

© Sackville Film and Television Productions Limited / MFP GmbH / CryBaby Limited, British Broadcasting Corporation, ZDF/arte 2024



生まれたのはわずか10か月違い、いつも一心同体のセプテンバーとジュライ。我の強い姉と内気な妹は支配関係にありながら、お互い以外に誰も必要としないほど強い絆で結ばれている。しかし、学校でのある事件をきっかけに、シングルマザーのシーラと姉妹はアイルランドの海辺近くにある亡父の家<セトルハウス>へと引っ越すことになる。新しい生活のなかで、次第にセプテンバーとの関係が変化していることに気づきはじめるジュライ。「セプテンバーは言う──」ただの戯れだったはずの命令ゲームは緊張を増していき、外界と隔絶された家の中には不穏な気配が満ちていく……。

監督を務めたのは俳優としても活躍、ヨルゴス・ランティモス監督(『哀れなるものたち』(24))の公私ともに渡るパートナーとしても知られる新鋭アリアン・ラベド。2010年、ヨルゴス・ランティモス監督が制作・出演した『アッテンバーグ』(アティナ・ラヘル・ツァンガリ監督)で映画デビューを果たし、ヴェネツィア映画祭とアンジェ・プレミエール・プラン映画祭の最優秀女優賞を受賞。本作でヨルゴス・ランティモスと出会い、2013年に結婚し、その後『ロブスター』(2015)にも出演している。また2014年には、『欲望の航路』でロカルノ映画祭最優秀女優賞を受賞、セザール賞新人女優賞にもノミネートされた。

ラベドの初監督作品はカンヌ監督週間、ロンドン映画祭、テルライド、サンダンスなど、世界中の映画祭で上映され、クレルモン=フェランでは最優秀作品賞を受賞した短編『Olla』(2019年)。長編デビューとなる本作では、2024年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に公式出品され、カメラドール(新人監督賞)にノミネート。2010年代、ランティモス監督を中心にギリシャの映画作家たちによって生み出され、従来の商業映画とは一線を画すスタイルの映像を創造、世界の注目を集めたムーブメント“ギリシャの奇妙な波”を継ぐ監督の1人でもあり、本作では、姉妹愛、家族の絆、遺伝、思春期、欲望、権力といった普遍的なテーマを<15歳の少女ジュライの視点>を通して、「まるで片手に宝物を、もう片手にメスを持って手術をするような感覚で」(ラベド監督)で紡ぎ出す。

今回解禁されたシーン写真は1点。セプテンバーが“2人だけのままごと“の最中に、ジュライを獲物を射るような目線で捉えたもの。セプテンバーとジュライ、無邪気ゆえに恐ろしい、歪な支配関係を切り取ったものとなっている。







榎本マリコ(画家/「82 年⽣まれ、キム・ジヨン」)が
手がけたティザーポスター


©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.



ティザーポスターを手掛けたのは、デイジー・ジョンソンの小説「九月と七月の姉妹」(東京創元社)の日本版小説の表紙のデザインを手がけ、小説『82年生まれ、キム・ジヨン』などの装画でも知られる画家・榎本マリコ。<顔の無い>2人の少女がお揃いのワンピースを着用して一つのフレームに並んで収まる姿は、一見可愛らしくありつつも、その深淵を覗き込めばぞっとするような不穏さを感じさせるデザインとなっており、榎本は「終始圧迫感のある曇天と、閉鎖的な社会生活との狭間で光り輝く姉妹の命。でもその光は希望に満ちたものじゃなく支配欲と服従、諦念に満ちていた。姉妹の物語はその家の中で、同じ景色の中で確かに存在したことを証明したくてこの絵を描いた。」とコメントしている。



原作「九月と七月の姉妹」(東京創元社)






画家 榎本マリコ<プロフィール>

1982年生まれ、東京都在住。日本画家であった曽祖父の影響もあり、幼い頃から自然と絵のある環境で育つ。ファッションを学んだのち独学で絵を描き始める。書籍の装画や映画、演劇のビジュアル制作等手がけるが近年ではイラストレーションの領域を越えて、油彩で描かれたポートレート作品を中心に作品を発表している。






<作品情報>

『九月と七月の姉妹』(原題:September Says)
監督・脚本:アリアン・ラベド
出演:ミア・サリア、パスカル・カン、ラキー・タクラー
原作:デイジー・ジョンソン『九月と七月の姉妹』(東京創元社刊)
© Sackville Film and Television Productions Limited / MFP GmbH / CryBaby Limited, British Broadcasting Corporation, ZDF/arte 2024
公式 HP︓https://sundae-films.com/september-says/
公式 X︓https://x.com/september_says





2025 年 9 月 5 日(金) 渋谷ホワイトシネクイント、
ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国ロードショー





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