『案山子KAKASHI』「ほん怖」『戦慄のリンク』
鶴田法男監督の8ミリ自主映画から最新作まで短中長編11作品を一挙上映!
当サイト連載中の「Jホラーのすべて」も好評な鶴田法男監督。
1998年の映画『リング』の国内外ヒットにより、和製ホラーブームが1990年代末から巻き起こり「ジャパニーズホラー」、略して「Jホラー」の呼称が定着。その原点として、鶴田法男監督の『ほんとにあった怖い話』シリーズなどOV作品が注目を浴び、鶴田監督は「Jホラーの父」と呼ばれるようになった。
横浜の個性派ミニシアター、シネマノヴェチェントでは、その鶴田監督の自主映画から最新作までの代表作をピックアップした特集上映を行う(8月21日(水)~8月24日(土)。
学生時代の8ミリ作品3本をオリジナル素材で上映する『8ミリ大会』、自薦の短編作品3本をお楽しみいただく『短篇集』、出世作となったOV『ほんとにあった怖い話』3作品、中国に招かれて撮った最新作『戦慄のリンク』、そしてホラーコミックの巨匠・伊藤潤ニ原作漫画を香港との合作で実写映画化した野心作『案山子 KAKASHI』の短中長編11作品を一挙上映。
最終日『案山子 KAKASHI』は、スペシャルイベントとして上映、鶴田法男監督と、伊藤潤ニ先生をゲストにお迎えし、2大ホラーマスタートークを行う。トークの後には、サイン会、撮影会、懇親会(要別途会費)も開催。
シネマノヴェチェントが夏の最後にお届けする必見の納涼企画といえるだろう。
※スケジュールやイベント概要は記事の後半に紹介。
『Jホラーの父 鶴田法男監督特集』
最終日8/24(土)『案山子 KAKASHI』はスペシャルイベント!
鶴田法男監督×伊藤潤ニ先生による2大ホラーマスタートークを開催
鶴田法男×伊藤潤二 過去の「cowai」関連記事
8/17(土)には、鶴田監督の伝説の J ホラーOV『亡霊学級』の復活上映も開催!
新文芸坐にて、舞台挨拶付きデジタルリマスター版上映決定!
8月はシネマノヴェチェントの特集上映とセットで、《Jホラーの父》に震える!
つのだじろうの傑作漫画を原作として映像化した、伝説のJホラーOV(オリジナルビデオ)『亡霊学級』が、2024年8月17日(土)、新文芸坐にて待望のデジタルリマスター版として上映されることが決定した。
制作から28年を経ての記念すべきイベントには鶴田法男監督や宮澤寿梨、水上竜士らキャスト陣が駆けつけ、上映後に舞台挨拶も実施する。
詳しいイベント情報は下記↓の記事をご参照ください。
【イベント概要】
『Jホラーの父 鶴田法男監督特集』
横浜の映画館シネマノヴェチェント、8月21日(水)~24日(土)
【劇場】シネマノヴェチェント
https://cinema1900.wixsite.com/home
【期間】8月21日(水)~8月24日(土)
⚫『案山子KAKASHI』(2001年/日本=香港/DVD/カラー/86分)
⚫『戦慄のリンク』(2020年/中国/BD/カラー/96分)
⚫『ほんとにあった怖い話』(1991年/DVD/カラー/43分)
⚫『ほんとにあった怖い話 第二夜』(1992年/DVD/カラー/50分)
⚫『新・ほんとにあった怖い話 幽幻界』(1992年/DVD/カラー/45分)
⚫『短編集【販促上映】』(詳細は劇場サイトにて)
⚫『8ミリ大会』
(フィルム上映。但し、フィルム状態が悪い場合、急遽DVD上映に変更の可能性有り)
■『ライオンVS.ジャガー』(1977年/8ミリ/カラー/4分)
■『REDRUM』(1982年/8ミリ/カラー/18分)
■『トネリコ』(1985年/8ミリ/カラー/26分)
「Jホラーの父 鶴田法男監督特集」詳細
https://cinema1900.wixsite.com/home/tsuruta
【料金】
各プログラム当日券1600円
ただし、8/22 & 23上映の『短篇集』は、販促上映となりますので、同日内の他プログラムを1つでも有料鑑賞された方に限り、無料でご鑑賞いただけます。『短篇集』のみのご鑑賞は出来ませんので、悪しからずご了承下さい。
8/24のみ特別料金 「8ミリ大会」前売2000円 当日2300円 『案山子 KAKASHI』前売6000円 当日6500円 懇親会費4000円(フード&指定ドリンク3杯付)
コメント
「OV『ほんとにあった怖い話』での監督デビューのキッカケになった自主製作ホラー『トネリコ』他の8ミリフィルム上映や、配給会社の解散で長年スクリーン鑑賞が不可能になっていた伊藤潤二原作映画『案山子 KAKASHI』も上映。しかも、世田谷文学館「伊藤潤二展 誘惑」開催中に伊藤先生をお招きしての贅沢なトークイベントも実施。私の特集上映は1996年にOV『亡霊学級』発売時に都内ミニシアターで開催されて以来28年ぶりで、シネマノヴェチェントさんの尽力に心より感謝するばかりです。是非、ご来場ください。」
映画監督・小説家 鶴田法男
作品紹介(監督の解説付き)
『案山子~KAKASHI~』
2001年/86分/日本・香港合作/アメリカンビスタサイズ/2chステレオ/配給:マイピック 【スタッフ】 監督:鶴田法男/原作:伊藤潤ニ(朝日ソノラマ刊「伊藤潤ニ・恐怖マンガCollection」より)/製作:楊受成、相原英雄、北村喜久雄、川島晴男/プロデューサー:尾西要一郎/脚本:村上修、玉城悟、鶴田法男、三宅隆太/撮影:菊池亘/特殊メイク:ピエール須田/音楽:尾形真一郎 【キャスト】 野波麻帆/柴咲コウ/グレース・イップ/松岡俊介/りりィ/河原崎建三
【あらすじ】 連絡の途絶えた兄・剛(松岡俊介)の部屋に置かれた、謎の言葉を残した一通の手紙。発見したのは剛の妹、かおる(野波麻帆)。差出人はかおるのかつての親友、泉(柴咲コウ)。兄が泉のもとに居ることを確信したかおるは、手紙が投函された“不来彼方村(こずかたむら)”へと一人車を走らせる。だが剛の姿も泉の姿もそこにはなく、かおるが眼にしたのは、無数に、そして不気味に林立する案山子の姿だった。やがてかおるは村に隠された秘密に遭遇する。
『戦慄のリンク』(原題:網路凶鈴 The Perilous Internet Ring)
2020年/中国/96分/アメリカンビスタ/北京語/提供:三鷹オスカー、フィールドワークス/配給・宣伝:フリーマン・オフィス 【スタッフ】 監督:鶴田法男/脚本:ヤン・ヤン、鶴田法男/原作:マ・ボヨン「她死在QQ上」/撮影:神田創/編集:須永弘志/美術:リー・チア/音響効果:大河原将/照明:丸山和志/音楽:小畑貴裕/製作総指揮:シェン・ユビン ポン・ヤンファン ワン・シン チェン・チュンイン/製作:チェン・インイン ワン・シャオシャン チェン・チアン ルオ・ユアン 【キャスト】 スン・イハン/フー・モンボー/ニー・ムーシー/ハン・チウチ/ワン・ツーイー/ジョウ・ハオトン/シャオ・ハン
【あらすじ】 大学生のシャオノア(スン・イハン)は自殺と断定された従姉タン・ジン(ニー・ムーシー)の死に疑問を抱き、自ら真相を解明することに。犯罪心理学に詳しい従姉の同級生マー(フー・モンボー)に協力してもらい調査を進めていく。やがて、従姉のパソコンに残されていたチャットのやり取りと、「残星楼」というネット小説のリンクを発見。それを読んだシャオノアに、悪夢のような出来事が襲いかかる。
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『ほんとにあった怖い話』
1991年/43分/スタンダードサイズ/ステレオ/原作:「ほんとにあった怖い話」(朝日ソノラマ 刊)/製作:JHV
▶『ひとりぼっちの少女』 出演:浅沼順子、久野博美 ▶『幽体飛行』 出演:森口舞 ▶『赤いイヤリングの怪』 出演:後藤宙美、石川しのぶ
監督:鶴田法男/ナレーター:玄田哲章/脚本:小中千昭、鶴田法男/撮影:龍乃佳也、木村浩彦、中村知好、須賀隆/プロデューサー:伊藤直克、小椋悟
【解説】 80年代、レンタルビデオが隆盛を極めていた頃、既存映画のビデオソフト化の仕事をしていた鶴田が、東映Vシネマのヒットなどに刺激を受けて、同名コミックのオリジナルビデオ(ビデオ専用映画)化を企画。現場経験ゼロだったが、大学4年から撮り始めた8㎜フィルムホラー映画『トネリコ』を認めてくれた出版社とプロデューサーのおかげで完成させることができた。
『ほんとにあった怖い話 第二夜』
1992年/50分/スタンダード/ステレオ/原作:「ほんとにあった怖い話」(朝日ソノラマ 刊)/製作:JHV
▶『夏の体育館』 出演:春原由紀、寺田恵美 ▶『霊のうごめく家』 出演:小笠原亜里沙、伴直弥(伴大介)▶『真夜中の病棟』 出演:相沢朱音
監督:鶴田法男/ナレーター:玄田哲章/脚本:小中千昭/撮影:守屋保久/プロデューサー:伊藤直克、植村康忠
【解説】 1作目が予想以上のヒットになったので、直ぐに作られた2作目。ただし、1作目が思うように出来なかったと遺恨が残った鶴田は、撮影前に全ての絵コンテを描くなど周到に準備をして撮影に挑んだ。結果として、『夏の体育館』の赤い服の女は、後の黒沢清ホラーの定番の幽霊アイコンになり、『霊のうごめく家』は様々なJホラー作家に多大な影響を与えるエポックメイクな作品となった。
『新 ほんとにあった怖い話 幽幻界』
1992年/45分/スタンダード/ステレオ/原作:「ほんとにあった怖い話」(朝日ソノラマ 刊)/製作:JHV
▶『婆 去れ!!』 出演:山中ひとみ ▶『踊り場の友だち』 出演:小堺忍、白石玲子 ▶『かなしばり』 出演:相沢朱音 ▶『廃屋の黒髪』 出演:山田寿子、江口秀太郎、水上竜士
監督:鶴田法男/ナレーター:相見陽子/脚本:小中千昭/撮影:守屋保久/プロデューサー:伊藤直克、植村康忠
【解説】 前作『第二夜』は今でこそJホラーの最重要作と呼ばれているが、発表された当初は「ホラーとは思えない」という批判も多数あり、数字も1作目には及ばなかった。そこで、鶴田がアメリカン・ホラー的演出で完成させたのがこの3作目。現在、ハリウッドで活躍する北村龍平監督は学生時代に本作を観て、「声を上げるほど震えあがったのは本作だけだ」と語っている。
『短編集【販促上映】』(詳細は劇場サイトにて)
https://cinema1900.wixsite.com/home/tsuruta
『8ミリ大会』
■『ライオンVS.ジャガー』
1977年/約4分/8ミリフィルム/モノラル
【スタッフ】 監督・撮影・照明・編集:鶴田法男/アニメーター:川口義仁、中山春樹 【キャスト】 ライオン/くたくたジャガー/小ブタ(全ぬいぐるみ)
【解説】 高校二年だった鶴田法男が生まれて初めて作った物語のある映画。人形アニメ+トレーシングペーパー・アニメ。
■『REDRUM』
1982年/約18分/8ミリフィルム/モノラル
【スタッフ】 監督・脚本・撮影・照明・編集・特殊メイク:鶴田法男 【キャスト】 脇坂美津子/内藤啓二ほか
【解説】 『サイコ』と『殺しのドレス』に感化されて、鶴田法男が初めて作ったサスペンス・ホラー映画。
■『トネリコ』
1985年/26分/8ミリフィルム/モノラル
【スタッフ】 監督・脚本・撮影・照明・編集・特殊メイク:鶴田法男 【キャスト】 中村和代、大塚敬行、内藤啓二ほか
【解説】 ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』に大変な感銘を受けた鶴田法男が、大学4年の夏休み中に撮影、完成させるつもりで取り組んだ作品。結果としては、鶴田のこだわりのために撮影が終わったのは翌年春になり、完成したのは社会人になった夏だった。「ぴあフィルムフェスティバル」などの様々な自主映画祭で一次審査は通過するものの、最終的な上映には至らなかった。しかし、コミック「ほんとにあった怖い話」の実写化企画を立てた際に、出版社とプロデューサーが本作を評価してくれたことで鶴田は監督デビューを飾った。
【料金】
各プログラム当日券1600円
ただし、8/22 & 23上映の『短篇集』は、販促上映となりますので、同日内の他プログラムを1つでも有料鑑賞された方に限り、無料でご鑑賞いただけます。『短篇集』のみのご鑑賞は出来ませんので、悪しからずご了承下さい。
8/24のみ特別料金 「8ミリ大会」前売2000円 当日2300円 『案山子 KAKASHI』前売6000円 当日6500円 懇親会費4000円(フード&指定ドリンク3杯付)