【読者プレゼント】「これ、使えるかどうかわかんないですけど…(秘話)」映画『見える子ちゃん』公開記念!中村義洋監督インタビュー!“ほん呪”名言付きサイン色紙をプレゼント!

pick-up アニメ・コミック インタビュー・コメント オススメ



“見えないフリ”する高校生の
全力無反応系エンターテインメント


カドコミ、ニコニコ漫画、pixivコミックでの累計閲覧数9,000万回、国内発行部数330万部を突破した泉朝樹によるホラーコメディ漫画「見える子ちゃん」実写映画化!映画『見える子ちゃん』が6月6日(金)より全国公開中だ。
監督は、『仄暗い水の底から』(02)の脚本、『残穢 -住んではいけない部屋-』(16)の演出、「ほんとにあった!呪いのビデオ」のナレーション(「おわかりいただけただろうか」)などでホラーファンに知られる中村義洋が担当。主人公・四谷みこ役を、ドラマ・シリーズ&映画『【推しの子】』(24)にも出演し、現在最も注目を浴びている若手女優・原菜乃華が演じる。


映画の公開を記念して、「cowai」では、中村義洋監督に単独インタビューを敢行。さらに、中村監督のサイン色紙(“ほん呪”でおなじみ「…とでも…言うのだろうか…」付き)を抽選で1名様にプレゼントします。(応募方法は記事の後半に掲載)












「これ、使えるかどうかわかんないですけど…」
映画『見える子ちゃん』公開記念!
中村義洋監督インタビュー!



――『見える子ちゃん』大変面白かったです。

中村義洋監督 ありがとうございます。

――まずは、完成した作品の手ごたえはいかがですか。

中村 いやあ、頑張ったなって(笑)。相当頑張りましたね。自分でも未知の所にたどり着いた感じがします。

――今までの作品とは違う。

中村 やってみないと分からないことが多すぎたというか。

――それはホラーとして?

中村 ちゃんとした青春ものをやるのも初めてだし。ホラーとしてもそうですね。
でも元々こういうの、やりたかったんですよ。霊が見えて無視する話を。今回の原作とはちょっと違うんですけど。たまたま20数年前にオリジナルで、霊が見える不動産屋の話を考えていたんです。

――事故物件みたいな?

中村 そう。主人公は霊が見えるんだけど、霊がすごいいっぱいいる家をどうしても売らなきゃいけない。だからひたすら霊を無視して、家の良さをプレゼンするっていう話だったけど、実現しなくて。だから今回の企画で、「これ、どうですか」って(『見える子ちゃん』の)原作コミックを渡されて、裏表紙の“異形のものが突然見えるようになったが、逃げるでもなく立ち向かうのでもなく、ただシカトしつづける”といった文言と第一話だけ読んで、「ああ、これはやります(笑)」って。

――コンセプト的には念願の企画が、原作とうまくマッチしたんですね。

中村 そうですね。「これだ」って感じでした。

――先程「相当頑張った」と仰いましたが、ホラーファンとしては、『見える子ちゃん』の見せ場である、霊のシーンがかなり不気味に怖く仕上がっていますね。

中村 ありがとうございます。僕も正直、今回はうまくいったと思っているんですけど、最初から計算してやれたわけではなくて。やっていくうちに「何が怖いのか」を改めておさらいした感じですかね。

©2025『見える子ちゃん』製作委員会








僕が一番怖いホラーは……

©2025『見える子ちゃん』製作委員会


――中村監督は、過去に『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』など、数本のホラー作品を手掛けていますが、正直、それとも異なる。女子高生のほのぼのとした日常に、不意打ちのようにいきなり現れる、違和感のある存在……。そこに新鮮な怖さを感じました。

中村 今、仰った「(霊が)いきなり出る」って、僕が昔から気になっていた部分なんです。通常のホラーのセオリーだと、「いきなり出てくる」のは「ダメ」ってなるんですよね。

――そうですね。特にジャパニーズ・ホラーは。

中村 「出る」までをどれだけ盛り上げていくかが(ホラーにおいて)重要で、ちょこっと(霊が)出た時点で、そこがもう怖さのピークとなって後は下がるんですよ。唯一下がらなかったのが一作目の“貞子”(『リング』)。テレビから出てきた後も下がらないままいけたのは貞子だけ。他は…俊雄君にしてもちょこっと出たら、やはりそこがピークになってしまうような気がします。

――“出る”までを盛り上げるどころか、“いきなり霊”では普通怖くならない。

中村 でも僕が一番怖いのって『フロム・ダスク・ティル・ドーン』なんですよ。

――その理由は?

中村 前半あんなにホラー感がないまま、一時間過ぎて急に出てくるヴァンパイアが一番怖いんですよ(笑)。
だけど、みんなはそうじゃないんですよ。僕だけが怖いと感じていて。



――確かにあの唐突さは、得体の知れない怖さにもつながりますね。

中村 だから、何気に霊がいるというか、日常の描き方が全然ホラーじゃない方が本当は怖いし、好きなんですよね。でも、ホラーを撮れば、やっぱり中田(秀夫)さんとか、あの辺と比べられて、「中村監督はホラーじゃないよね」って言われるんですよ。それはそれで悔しいから、『残穢』は相当無理している。「(霊が)出るまでですよ」っていう演出が『残穢』で分かってきて、ちょっとギアを変えている感じなんですよね。









これ、使えるかどうかわかんないですけど……
「ほんとにあった!呪いのビデオ」秘話




――『残穢』は王道のJホラーに近いテイストでしたよね。一方で、今回の『見える子ちゃん』は、何気ない日常をコミカルに描きつつ、いきなり霊が現れたり、いたりします。もちろんジャンプスケア的な驚かせではなく、ジワリと幽霊が映りこむ感じです。それって、中村監督が今もナレーションを務めているOV「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズ(中村監督は初期作の構成・演出を担当)をほうふつとさせますよね。ある意味で原点回帰なのでしょうか。

中村 その通りだと思います。

――「ほん呪」がデビュー作ですか?

中村 初仕事ですよ。自主制作でデビューしたけど、仕事は来ないし。やっと来た仕事で。割と食い込んだんですよ。これ、使えるかどうかわかんないですけど……一回、最初に作った作品は丸々ボツになってますから。

――えっ、そうなんですか。

中村 『リング』がヒットした後だから、映画の中に登場した“呪いのビデオ”が本当にあった!っていうお題しかくれない。「これでなんかやってくれ」って。だから本当に真面目に中田さん風の「呪いのビデオ」みたいなものを60分丸々作ったんですよ、最初。そしたら「何やってんですか!」って、すげえ怒られちゃって。予算もないのに、仕方なく、もう一回作り直したんですよ。当時のレンタルビデオ店で借りてくれる層を考えて、なんとか「心霊写真のビデオ版」ってアイデアにたどり着いた。

――それが今日まで続く、「ほん呪」のフォーマットとなったんですね。でも、そこからまさか110本も作られるなんて。(最新作「ほんとにあった!呪いのビデオ111」が7/4発売)

中村 想像もつかないですよ。でも「ほん呪」の最初の一年間って、相当頑張ったんですよね。まあ、僕自身、心霊実話がすごく好きだし、心霊写真も子供の頃から興味があったから、本気でがっつりやってみた。そうしたら売れたんですよね。もうね、絶対ほめられるだろう、仕事が殺到するだろうと思っていたら……“ドキュメンタリー”で売っているから、全く反応なくてスルーされました(笑)。

――ああ、単に投稿された心霊動画を選んで構成しているだけと。(クレジットは構成のみ)

中村 そう。そんな中で、ほめてくれたのが小野不由美さんだったんです。だから『残穢』でオファーされた時は一番嬉しかったなあ。










「ほん呪」をずっとやっているのに、
『見える子ちゃん』の幽霊で失敗するわけには……

©2025『見える子ちゃん』製作委員会



――小野さんをはじめ、目の肥えたマニアの皆さんからも絶賛された「ほん呪」シリーズで磨かれた、幽霊のイメージが『見える子ちゃん』の幽霊にもつながるわけですね。

中村 今回はいくらフォーマットがコメディであったとしても、「“幽霊”で下手を打ったら、それは恥ずかしいな」って思って頑張りましたね。

――「ほん呪」110本分のその先にある、ガチで怖い幽霊って、かなりのプレッシャーだったんじゃないですか。

中村 不安でしたね。20数年前からずっとやっているのに、そこで失敗するのも悔しいし。だから今回は、クランクインのだいぶ前に、一日だけカメラテストやらせてもらいました。普通はそんなことやらない。

――凄いですね。

中村 スタッフや(霊役の)俳優を集めて。表情とか、かなり整えてはいったけど、それでも(本番の)現場では常に「これで本当に大丈夫なのか」って考えていました。
現場でも試行錯誤を繰り返していましたね。カットを撮って、合成して、エフェクトなどはCG部にお願いしていたんですが、仕上がった霊は最初なかなか怖くならなかったんです。内心「やばいな」って焦りましたね。
「なんで怖くならないんだろう」みたいなやり取りをずっとしていました。
少しずつ分かってきたのは、怖さって、なんだかわからないから怖いんです。
はっきりさせると、怖くなくなっちゃうんですよ。
例えば、幼稚園児の霊も、肩のサスペンダーが最初くっきりしていたのを「ここ、ちょっとぼかしてみようか」と言って、ぼかしたらグンと怖くなったり。
警備員風の霊も、ここの(制服の)赤の部分をぼんやりしたら、警備員っぽい、だけど得体の知れない何かに見えてくるとか。
あと、もう一つが、感情が見えると、怖くなくなっちゃうんですよ。
クライマックスに出てくる、ある女性の幽霊にしても、ストレートに“怒っている”風な表情にしたら怖くなくなっちゃって。だから、怒ってるんだけど笑顔みたいなフォルムにしたら、俄然雰囲気が出てきたりとか。
結論として、なんだかわからないのが一番怖い。それに尽きるかな。こんだけやってきても、まだわかってなかったところがあったというか、大変だった分、いろいろ発見がありましたね。

――これだけ霊にこだわると、主演の原菜乃華さんをはじめ、演じる俳優さんも、霊に対するリアクションの芝居とか、大変だったのではないでしょうか。

中村 いや、そっちはもうむしろ最初(リアクションを)やりすぎて(頑張りすぎて)くれたので、そこから抑えていく感じで、すごく楽でしたね。霊が怖い(と感じる芝居の)度合いも徐々に変えていくとか。あと、霊も怖いけど、それより「霊が見える」ってクラスメイトにバレちゃうことの方がもっと怖いかもしれないっていう、複雑で繊細な感情などは、(自分がやってきた)ミステリーにも通じますので、(演出的に)そこはそんなに苦労はしませんでしたね。

――貴重なお話ばかりですが、そろそろお時間になりましたので、最後にホラーファンに向けて一言。

中村 そうですね。この映画、SNSで(僕の)集大成って言われているんですよ(笑)。本当に見たことのない、変な映画になっていると思うんで、ぜひ見て下さい。

――ありがとうございました。










【読者プレゼント】
映画『見える子ちゃん』公開記念!
“ほん呪”でおなじみ「…とでも…言うのだろうか…」付き
中村義洋監督サイン色紙を抽選で一名様にプレゼント!



<応募方法>


応募締め切りは2025年7月5日(土)
応募方法は、WEB映画マガジン「cowai」twitter公式アカウント(@cowai_movie)をフォローし、該当するプレゼント記事ポスト( https://x.com/cowai_movie/status/1932447361030307898 )をリポスト(RT)してください。



<抽選結果>

締め切り後に抽選を行い、当選された方に「cowai」公式TwitterアカウントよりDMで通知させていただきます。当選品は郵送する予定です。(諸般の事情や、災害、キャンセル発生等やむを得ぬ事情で遅れる場合があります)



皆様のご応募お待ちしています!



【応募の注意点】

〇当選後に住所の送付が可能な方のみご応募ください(日本国内のみ有効)。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
〇当選品は映画配給会社よりご提供いただいたプロモーション目的の非売品扱いとなります。このため、傷や汚れ等があっても交換はできませんので、ご了承ください。
※非売品につき転売目的のご応募は禁止とさせていただきます。
〇当選のキャンセルが発生した場合は再度抽選を行う場合があります。
〇抽選結果や抽選経過に関して個別のお問い合わせには応じられませんので、あらかじめご了承ください。








原作情報

見える子ちゃん 1 (MFC) ⓒTomoki Izumi


原作:泉朝樹「見える子ちゃん」(KADOKAWA刊)
★1~10巻発売中!最新巻11巻 10月22日(火)発売予定!!
https://www.kadokawa.co.jp/product/322305001323/
★カドコミ内「WebComicアパンダ」にて連載中!
https://comic-walker.com/label/apanta










あらすじ

©2025『見える子ちゃん』製作委員会



ある日突然、霊が”見える”ようになった女子高生・みこ。ヤバすぎる霊たちに囲まれたみこが選んだ生き残り術は、まさかの「見えていないフリ」。親友のハナに霊が憑いても、同級生のユリアに見えることがバレそうになっても、ただひたすらに全力スルー。しかし、産休に入る担任の代理として遠野先生が赴任してくる。何やら異様な霊が憑いている遠野の影響か、ハナの様子に異変が生じついには倒れてしまう。ハナを助けるため、みこはユリアや昭生と共に遠野の謎を追ううちに、驚くべき事実を知ることに。果たして、親友を救い、文化祭を無事に迎えることはできるのか──。”見えていないフリ”を貫いてきたみこが、ついに「無視できない」恐怖に立ち向かう!








©2025『見える子ちゃん』製作委員会



原 菜乃華
久間田琳加 なえなの 山下幸輝
堀田茜 吉井怜 / 高岡早紀
京本大我 滝藤賢一
原作:泉朝樹「見える子ちゃん」(MFC/KADOKAWA 刊)
脚本・監督:中村義洋
主題歌:BABYMONSTER「Ghost」(Sony Music Labels Inc.)
製作幹事・配給:KADOKAWA 制作プロダクション:ツインズジャパン
©2025『見える子ちゃん』製作委員会
公式サイト:https://movie-mierukochan.jp/
公式 X・Instagram・TikTok:@eigamierukochan








2025 年 6 月 6 日(金)全国劇場公開






【関連記事】






Tagged