瀬戸かほ主演 Keishi Kondo監督作
海外映画界からの熱狂コメントも到着
娘を亡くし、現在はコールガールとして働く女・雅と《背骨》の写真を撮らせて欲しいと望む奇妙な男との出会いから始まる現実の侵食、そして社会の崩壊を極彩色の映像美と重厚なサウンドスケープで描き出す、規格外のアートハウスJホラー『NEW RELIGION』。
イギリス“ フライトフェスト”で初上映後を皮切りに20以上の国際映画祭に招待されたほか、大手批評メディアCOLLIDERにも絶賛されるなど、批評的にも成功を収めている。
そんな前代未聞のJホラーが、7月18日より、いよいよ日本で劇場公開を迎える。
「cowai」では映画の公開を記念して、メガホンをとった長編映画監督デビューとなるKeishi Kondo、主人公・雅を演じた瀬戸かほへの単独インタビューを掲載。インディペンデントの枠を飛び越えた異色のアートホラーである本作について、たっぷり語ってもらった。また、二人のサイン入りポストカードを抽選で5名様にプレゼントします。(応募方法は記事の後半で紹介)


『NEW RELIGION』公開記念!
主演・瀬戸かほ×Keishi Kondo監督対談インタビュー!
Kondo監督「言葉に重きを置きすぎない、原初的な魅力を持った映画にしたかった」
瀬戸かほ「美しいホラー映画の存在を、この作品に関わって知りました」

―Kondo監督にとって初長編の作品となります。本作はどのような経緯で生まれたのでしょうか?
Kondo監督:元々は短編映画としての構想で、主人公のコールガール、彼女のドッペルゲンガー、撮影する謎の男、といった要素を持ちつつ、2018年ごろ脚本の執筆を始めました。
稿を重ねることで徐々に長編の形に仕上がっていきました。
―元々ホラーを撮りたいと思っていらっしゃたのですか?
Kondo監督:一番はじめの段階では、ストレートにホラーを撮りたいと思ったわけではないんです。
元々感じていた社会に対する言語化できない疑問や、好きだったアンビエントミュージック等の沈み込んでいくような感覚を表現しようとしたのが出発点で、そこからホラーに接近していきました。
―冒頭のタイトルシークエンスから不穏な雰囲気が満ち満ちていて印象的でした。
Kondo監督 ありがとうございます。
冒頭で一気に世界観を作って、お客さんへ「こういう映画です」というガイドにしたかったんです。
―瀬戸さんはホラー映画に出演するのは初めてですよね?
瀬戸 そうですね、初めてです。
私の中でホラーといえば、ジャンプスケアやスクリームクイーンのイメージがあって。
お話をいただいた時に、「綺麗な悲鳴をあげられるか不安だし、リアクションや表情も分からない、どうしよう!」と不安に感じていたのですが、本作においては杞憂でしたね。
初ホラーに加えて、初母親役(2020年2月当時)ということもあり興味が湧いてお受けしたのですが、美しいホラー映画の存在を、この作品に関わって知りました。

―瀬戸さんは一人娘を亡くし、その悲しみに囚われたまま、奇妙な客・岡に魅入られていく..という役柄でしたが、どのようにキャラクターを捉えて演じられましたか?
瀬戸 彼女がどんな人なのかを知るところから初めていきました。雅の心の動きが脚本上では見えない部分も多く、彼女について違和感や疑問を感じる部分に関してはKondoさんに相談して対話を重ね、実際に現場でお芝居をしていく中で雅を見つけていきました。
Kondo監督 映像と役者さんの表情とサウンドの3つが合わさって形になるように作品を作っていったので、脚本上は瀬戸さんに対するヒントが少なかったですよね。セリフも多く無いですし。ただ、瀬戸さんはカメラの前に立ってるだけで意味が生まれると思っていたので、安心していました。
瀬戸 ありがとうございます。彼女は言葉少なではありますが、ずっと思考を巡らせている人間であるように感じたので、雅の”言葉にはしないけどその時々で感じていることや、思っていることがある”内面を念頭に置いて演じました。

―それぞれ印象的なエピソードがあればお聞かせください。
瀬戸 怖がりなので、暗い場所で一人でいるシーンは常に怖がっていたことを覚えています。
さらに引きで撮るとなると周りに誰もいなくなるので、早くみんなと合流したさに、いかに自分のお芝居でNGを出さないか考えてました(笑)
あとは金曜日に愛知へ向かい、土日に撮影、月曜日に東京に戻ってきて次に撮るシーンのことを考えてまた週末に撮影、というサイクルを3ヶ月くらい続けていたので、生活と撮影が一緒になってくるような感覚がありました。すごく貴重な体験でしたね。
Kondo監督 僕も撮影期間全体のことが最も印象的に残っています。
スタッフの大半が本業を持って平日は仕事をしていたので、撮影は基本的に土日、平日は業務終了後に制作の準備という形で進めいったんです。
大体水曜日ぐらいになってくると、「今週もまたあの戦いがやってくる」みたいになって、みんなそわそわし始めるんです。日常のディテールが失われて、仮想世界を生きてるみたいな気持ちになってきて。
土日でへとへとになるまで撮影して、日常に戻り、また同じようにそわそわして戦場に行って、それを繰り返すという。
予算や香盤など本当に苦労はしたんですけど、これからないんじゃないかなっていうぐらい、楽しい期間でした。
―作品全体を覆い尽くすようなアンビエントミュージックと赤の色彩が非常に印象的で、不穏でかつ美しい雰囲気を作り上げていました。
Kondo監督 ありがとうございます。
ノイズミュージック・アンビエントミュージック、色彩に関してはジャッロ映画、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の作品などから影響を反映しています。
それは、身も蓋もない物理現象としての映画を再現したかったからだと思います。

Kondo監督 映画って内容は千差万別ですけど、形式は普遍的ですよね。映像が投影されるスクリーンがあって、サウンドがあってっていう。ストーリーやセリフ、つまり言葉の前に、光と音がある物理現象なんです。NEW RELIGIONは、言葉に重きを置きすぎない、まずそんな原初的な魅力を持った映画にしたかったんです。
そして、その物理現象をこの限られた予算の中で最も効果的に実現できるのは何かと考えた時に浮かんだのが色彩とサウンドでした。この2つには相当力を入れています。
―既に次回作も準備中とのことですね。
Kondo監督 まだ初期段階ですが、『NEO FOREST/ネオフォレスト』という企画を実現に向けてゆっくり開発中です。
俳優のしいなえいひさんをプロデューサーに迎えて、『NEW RELIGION』と同じように超インディペンデント体制をとりつつ、もっと過激に外国の方々の力を入れてスケールアップして帰ってくるような作品を目指しています。
―最後にメッセージをお願いします。
瀬戸 たくさんある映画の中から本作を見つけて、そして興味を持ってくださってありがとうございます。観てくださったみなさまが、どのような感想を抱くのか楽しみです。
Kondo監督 この映画は見る人に体験して欲しくて作った映画です。
見る人によって感想とか感覚は全部違っていいと思うので、自分の感覚を信じて、ご覧になった方自身の手で、映画を完成させてほしいと思います。
―ありがとうございました。
【読者プレゼント】
『NEW RELIGION』公開記念!
主演・瀬戸かほ×Keishi Kondo監督
サイン入りポストカードを抽選で5名様にプレゼント!

<応募方法>
応募締め切りは2025年8月8日(金)
応募方法は、WEB映画マガジン「cowai」X公式アカウント(@cowai_movie)をフォローし、該当するプレゼント記事ポスト( https://x.com/cowai_movie/status/1945846006987489586 )をリポスト(RT)してください。
<抽選結果>
締め切り後に抽選を行い、当選された方に「cowai」公式XアカウントよりDMで通知後、発送させていただきます。
(諸般の事情や、災害、キャンセル発生等やむを得ぬ事情でご連絡や商品の発送が遅れる場合があります。あらかじめご了承ください)
皆様のご応募お待ちしています!
【応募の注意点】
〇当選後にご連絡が可能な方のみご応募ください(日本国内のみ有効)。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
〇当選品は映画配給会社よりご提供いただいたプロモーション目的の非売品扱いとなります。
※非売品につき転売目的のご応募は禁止とさせていただきます。
〇当選のキャンセルが発生した場合は再度抽選を行う場合があります。
〇抽選結果や抽選経過に関して個別のお問い合わせには応じられませんので、あらかじめご了承ください。
INTRODUCTION
世界が震感・絶賛した幻のJホラー、ついに日本解禁―。

本作は娘を亡くし、現在はコールガールとして働く女・雅と《背骨》の写真を撮らせて欲しいと望む奇妙な男との出会いから始まる現実の侵食、そして社会の崩壊を極彩色の映像美と重厚なサウンドスケープで描き出す、規格外のアートハウスJホラー。

イギリス“ フライトフェスト”で初上映後、瞬く間に世界中で絶賛され20以上の国際映画祭に招待、監督によるセルフプロデュースながら、フランスのセールスエージェント・REEL SUSPECTSと契約を結び、カンヌ映画祭「Marché du Film」に出品され現在はアメリカ、イギリス、フランス、ポルトガル、ドイツなど世界中で配給中。また大手批評メディア COLLIDER に“過去5 年で最も怖いホラー映画”に於いて4位に選出されるなど、批評的にも成功を収めている。そんな前代未聞のJホラーが、ついに本年7月18日より、日本で劇場公開。

メガホンをとったのは本作で長編映画監督デビューを果たしたKeishi Kondo、 主人公・雅を『クレマチスの窓辺』『この日々が凪いだら』などの瀬戸かほが演じる


初日舞台挨拶&全国公開情報

さらに映画の公開を記念し、瀬戸かほ、Keishi Kondo監督がシネマート新宿の初日7/18に登壇するほか、期間中は瀬戸らキャスト、映画監督の金子雅和、ポスターデザインを担当した石井勇一らゲストの登壇も予定されている。詳しくは公式Xにて告知される。
全国上映も次々に決定。9/13より大阪・シアターセブン、今秋にはロケ地である愛知のミッドランドクスエアシネマで公開されるなど、勢いは止まらない。
現実を侵食する、いまだかつてない映画体験『NEW RELIGION』は2025年7月18日よりシネマート新宿ほか、全国順次公開。
「美しく、呪われた邪悪な映画」
一足先に本作を体感した海外映画界の面々からの熱狂コメント。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』などの映画監督として知られるアーロン・ムーアヘッドは「純粋な恐怖と絶望が織り成す、美しく、呪われた、邪悪な映画だ」、 『FALL-フォール-』等の脚本家ジョナサン・フランクは「恐ろしくて胸が張り裂けそうな悪夢」と口々に絶賛、突如として日本から出現した唯一無二のホラー映画に驚きを隠せない様子だった。
Keishi Kondo監督、瀬戸かほのコメントと共に下記に掲載する。
≪アーロン・ムーアヘッド / 映画監督『デアデビル:ボーン・アゲイン』『ロキ』『アルカディア』≫
『NEW RELIGION』は、見ているだけでオカルトの儀式に参加したような気分になる。純粋な恐怖と絶望が織り成す、美しく、呪われた、邪悪な映画だ。
私はこの映画の全貌をすべて掴んだわけではない。しかし、その催眠術のような技術的完成度と不穏なボディホラーの世界は私の心を蝕み飽きさせることはない。
≪マギー・リー / Variety アジア映画チーフ評論家≫
超クールなプロダクション・デザインと不気味なほど魅惑的なサウンドスケープ。
黒沢清監督の名作『回路』や『キュア』、デヴィッド・クローネンバーグ監督の実存的ボディ・ホラーのようなゾクゾクするような心理描写を蘇らせたこの作品は、人間の孤独とデジタル化された世界がもたらす感情麻痺の影響について、カフカのようなヴィジョンを描き出している。
≪ジョナサン・フランク / 脚本家『FALL-フォール-』≫
恐ろしくて胸が張り裂けそうな悪夢だ。
大胆な色彩、はっきりしたイメージ、そして耳障りな音から一瞬にして完全な沈黙に至るインダストリアルサウンドデザインは、耐えがたい恐怖に包まれている。そして、瀬戸かほの繊細で痛々しい演技がこの映画の根底に拷問のような悲しみを与えた。Kondoはシュールで、メランコリックで、心理的な”ヘッドファック”映画を作り上げたのだ。この映画はあなたの心を乱し、あなたの心を壊す。
≪Keishi Kondo / 監督・脚本・編集・プロデューサー≫
数えきれない国々を旅してきた私の初長編映画がついに日本でその旅の終わりを迎えます。この映画を完結に導くことができて、嬉しい気持ちでいっぱいです。ここまで私や映画を支えてくださったスタッフやキャスト、今回の公開に向けてご協力いただいた全ての方々に深い感謝を。そしてこの映画が観客の皆様と出会えるよう願っています。
≪瀬戸かほ/主演≫
オファーをいただいた時から上映に至るまで、この作品は私にとって初めてづくしでした。母親役、ホラー、約3ヶ月間かけて丁寧に行われた撮影、現実と撮影が混ざっていくような不思議な感覚、完成した本作の圧倒的な音と鮮烈な色味、国際映画祭での登壇など、あげたらキリがないくらい、初めてをたくさん与えてくれたとても大切な作品です。今回の上映を機に、本作が誰かのもとへ届くことを願っています
STORY
娘を不慮の事故で失った母親・雅(瀬戸かほ)。現在はコールガールとして働く彼女は、ある日、「《背骨》の写真を撮らせてほしい」と頼む奇妙な客・岡(岡諭史)と出会う。岡の言うがままに写真を撮らせる雅だったが、彼女は次第に死んだ娘の霊の存在を感じるようになっていく。 撮影は進み、最後に残されたのは眼球の撮影…。
彼女の選択はやがて社会の崩壊へと繋がっていく。


NEW RELIGION
【出演】
瀬戸かほ 岡諭史 西園寺流星群 沼波大樹 ナカムラルビイ 水田黒恵
永田祐己 HANA 脇田敏博 浅井信好 堀佑太朗
【スタッフ】
監督・脚本・編集・プロデューサー:KEISHI KONDO
音楽:ZEZE WAKAMATSU / ABUL MOGARD / 松本昭彦 / MIIMM
撮影:三品鐘 照明:長岡滋 録音:桐山元秀 助監督:松田暁峰
ラインプロデューサー:安達雄樹 整音:澤田弘基 VFX:守屋雄介
カラリスト:MITYA KUZNETSOV
メインビジュアル:石井勇一
制作・配給:SHM FILMS 海外配給:REEL SUSPECTS
DCP / CINEMASCOPE / カラー / 100分 /©SHM FILMS
公式ウェブサイト: https://the-newreligion.com
公式X: https://x.com/NEWRELIGION15
2025年7月18日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
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