1999年7月に渋谷シネクイントのオープニング作品として公開され爆発的ヒットを記録した、ヴィンセント・ギャロ初監督作『バッファロー’66』が1月29日より渋谷ホワイト シネクイントにて約20年ぶりのロードショー公開となる。
今回、ヴィンセント・ギャロが考案、設計、制作、編集、音声MIXを手掛け、自腹を切って一人で作り、そして映画会社に嫌われた昔懐かしの本国オリジナル劇場予告編が久々に解禁された。
『バッファロー’66』はそれまで俳優であり、ミュージシャンであり画家でありモデルでもあったアーティスト、ヴィンセント・ギャロが初めて監督に挑んだ長編映画。
最高の作品にするためには自身のすべてを注ぎ込む必要性を感じ、監督・脚本・音楽・主演の4役をこなした。
ギャロ自身の子供時代の経験と感情を脚本に盛り込み、意表を突く状況設定、意外性のあるドンデン返し、そして最高のハッピー・エンディングでトコトンダメな負け犬男の人生模様を最高にカッコ良く描く。
また、ブチ切れやすいのになぜか憎めない男と彼の全てを優しく受けとめるポッチャリ系美少女という従来の恋愛映画では絶対主人公になりえない2人をスクリーンに登場させ、今だかつて誰も見たことのない恋物語となった。
日本では渋谷のミニシアター文化を牽引した渋谷シネクイントのオープニング作品として1999年7月3日に公開、34週間の大ロングラン、興行収入2億5,000万円を記録する驚異的ヒットとなった。
この度解禁となったオリジナル劇場予告編は本国アメリカで初公開時に作られたもの。
通常予告編は宣伝ツールであるため、配給会社が主導して制作されるが、このオリジナル劇場予告編はヴィンセント・ギャロが一人ですべてをこなし、全費用を自己負担して制作したものだ。
予告編の前には「ヴィンセント・ギャロによって制作、考案、設計、編集、音響MIX、さらには制作費も支払われた。ライオンズゲートはこれを嫌悪した。」というテロップが入っている。
ライオンズゲートとは『バッファロー’66』の出資社であり、北米のディストリビューションを手掛けた映画会社である。このオリジナル劇場予告編は台詞が一切なく、物語を伝える情報もなく、イエスの「Heart of the Sunrise」をバックに静止画のイメージカットの連なりで構成、音楽に合わせて編集されている。
おそらく映画会社のライオンズゲートにはまったく理解不能なものだったのだろう。
この予告は日本での初公開時にもそのまま使われた。
また合わせて海外で映画会社が作ったと思われるDVD用の予告編(字幕はなく、画質も劣悪)も公開。
二つの予告編の作りを比べるとそのあまりの違いに驚愕するはずだ。
『バッファロー’66』はホワイト シネクイントにて1月29日より約20年ぶりのロードショー公開。
90年代末という時代と、ミニシアター文化の熱気がよみがえるこの上映をお見逃しなく!
イントロダクション:
映画は意表を突く状況設定でスタート、意外性のあるドンデン返しまで、トコトンダメな男
の人生模様を最高にカッコ良く描いたオフ・ビートなヒューマン・ドラマ。監督のヴィンセント・ギャロは、1991年実際に行われた第25回スーパー・ボウルの勝敗をメイン・プロットに生かし、ブチ切れやすいのになぜか憎めない男と彼の全てを優しく受けとめるポッチャリ系美少女という従来の恋愛物では絶対主人公になりえない2人をスクリーンに登場させ、今だかつて誰も見たことのない恋物語を完成させた。
ストーリー:
刑務所を出て故郷の街バッファローに帰ろうとしていたビリー。誰も迎えに来ずひとりぼっち。挙句の果てに何も事情を知らない両親に電話をかけ、“これから婚約者を連れていく”
と大見栄をきってしまう。偶然通りがかった少女レイラを拉致し恋人のフリをするよう脅し両親と無事対面。一方レイラは同行するにつれビリーの孤独な素顔を知り優しく接しようとするが、彼にはやり残した事があった—。
作品概要:
『バッファロー’66』
出演:ヴィンセント・ギャロ クリスティーナ・リッチ アンジェリカ・ヒューストン ベン・ギャザラ ケビン・コーリガン ロザンナ・アークエット ミッキー・ローク ジャン=マイケル・ヴィンセント
監督・脚本・音楽:ヴィンセント・ギャロ 製作総指揮:マイケル・パセオネック、ジェフ・サックマン 製作:クリス・ハンレー 脚本:アリソン・バグナル
撮影:ランス・アコード 美術:キディオン・ポンド 編集:カーティス・クレイトン
1998年|アメリカ映画|111分|ビスタ|1999年|原題:BUFFALO‘66
© LIONSGATE FILMS 1998