『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)『ゾンビ』(1978)などゾンビ映画の第一人者で知られ、2017年7月16日に他界した、ホラー映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督。
命日である7/16(金)に開始された『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』初の日本語吹替版制作のためのクラウドファンディングは、開始から一日で200万円を突破、目標金額の350万円の半分以上をクリアしている。終了は10月。ストレッチゴールもあるだけに、今後どれだけ記録が伸びるのか興味深い。
クラウドファンティング(Makuake)のページはこちらから
https://www.makuake.com/project/fieldworks5/
【「cowai」で紹介した『ナイト・オブ・ザ・デッド』クラウドファンディング記事】
さらに、池袋HUMAXシネマでは、【特別版ヒューMAX上映会 of the Dead】と題して『ゾンビ-日本初公開復元版-』を上映。
7/16(金)は《参加型イベント上映》で、こちらもなかなか盛り上がったそう。ちなみに明日7/17(土)もやっています。
劇場サイト https://www.humax-cinema.co.jp/ikebukuro/news/16009/
公式サイト https://www.zombie-40th.com/
先行・追悼上映が行われた、ロメロの幻の未発表映画
『アミューズメント・パーク』10/15公開!予告編が公開!
例年になく、盛り上がりを見せているロメロ監督の命日だが、中でも早くから注目を集めていたのが、1973年に手掛けた幻の未発表映画『アミューズメント・パーク』の7/16先行上映。
現在、新宿シネマカリテで開催中の映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション®2021」にて「ジョージ・A・ロメロ追悼上映会」と題して、ロメロのゾンビ以外の作品『ザ・クレイジーズ』『マーティン/呪われた吸血少年』と共に上映された。
『アミューズメント・パーク』の上映回は早々に満席となり、人気の高さをうかがわせた。
一般には10月15日(金)よりシネマカリテにて公開される。
そんな注目作『アミューズメント・パーク』の予告編が解禁されたので、ご紹介。
老人は大切に。
今回解禁された予告編は、「外は楽しくない」と落胆するボロボロの老人(リンカーン・マーゼル)に対し、「自分で確かめる」といい、意気揚々と外出する綺麗な装いの老人(リンカーン・マーゼル)から始まる。
若者たちで賑わう「アミューズメント・パーク」。老人は混雑の中での移動は困難で邪魔者扱い。スリにもあう。人々は老人に厳しい。
「誰もが行きつく先…」というテロップが、観るものの目を覚まさせる。
そして老人は「何も…何も…何もないんだ」と嘆く。
老人の後ろ姿をとらえたカットの、その肩の落ち方が凄まじく、観ているこちらもいたたまれなくなる。
幻の未発表映画を3年前に発見!4Kレストア化して日本公開!
エンタテインメント性は皆無…
1978年に『ゾンビ』を発表し全世界を恐怖のどん底へ叩き落し、以降の“ゾンビ映画”というジャンルを確立した故ジョージ・A・ロメロ監督の幻の未発表映画が発見されたのは3年前。4Kレストアが行われ『アミューズメント・パーク』はついに日本公開されることとなった。
本作はもともと年齢差別や高齢者虐待について世間の認識を高めるためにルーテル教会がロメロに依頼した企画だったが、出来上がった作品は老人の悲惨な状況が容赦なく映され、そのあまりにもストレートに当時のアメリカ社会を描いた内容に依頼者は慄き、封印されていた。
ロメロがある意味での教育映画を撮っていたという希少性。
ホラーにおいても、常に現実の社会をシニカルな視点で反映させていたロメロらしい視点で、本作はホラーではないものの、シビアな現実を浮き彫りにした貴重な衝撃的作品であり、半世紀封印されていた幻の作品が日本初上陸する。
《あらすじ》 遊園地で老人が罵られ、大変な目にあう。
監督:ジョージ・A・ロメロ 出演:リンカーン・マーゼル
1973年/アメリカ映画/53分/原題:THE AMUSEMENT PARK
キングレコード提供 ビーズインターナショナル配給
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公式サイト GAROMERO.COM