『恐怖新聞』で怪演!黒木瞳インタビュー!Jホラー中田組『仄暗い水の底から』より始まる“ホラー作品との意外な向き合い方”とは?

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主人公の母・歌子の“恐怖の怪演”も話題の黒木瞳にインタビュー!
ホラー作品に対する向き合い方や共演の若手陣、中田監督とのエピソードを披露


SNSで「怖くて震えた」「見た後トイレに行けない」と話題騒然の、白石聖主演・オトナの土ドラ『恐怖新聞』(毎週土曜夜11:40-/東海テレビ・フジテレビ系全国ネット)。
本作は、未来に起こる災厄を予言し、読むたびに寿命が100日縮むという恐怖新聞が届くようになった女子大生・詩弦(白石)の、死と隣り合わせの悪夢を描く新感覚ルール系ホラーだ。

ドラマの中でもひときわ怖いと注目を集めているのが、黒木瞳が怪演する主人公の母・歌子。

小野田歌子(黒木瞳)



彼女は詩弦の母として恐怖新聞の存在を知り、独自の思惑で動きだす。
陽気で前向きだが正義感に強く、不条理なことが許せない歌子は、そのストレスを特徴的なクセで晴らす。

第2話では夫の死で精神が崩壊!娘を罵るわ、遺骨を食べるわのカオスな展開に「黒木さん振り切ってる!」「歌子が一番怖い」とSNSをザワつかせた。
ジャパニーズホラーの巨匠・中田秀夫監督とのタッグが組むことも多い黒木に、今作への思いやホラー作品に対する向き合い方を聞いた。

小野田歌子(黒木瞳)



歌子のキャラ設定に黒木のアイデア「それ採用」と中田監督。



Q. これまで演じてきた母役の中でも、今回の歌子はかなりぶっとんだキャラでは?

感情の起伏が激しい点は台本に忠実に、演じるうえではいかに怖がり不思議がっていただくかということに気をつけています。ホラーは何でもありですから、そこがすごく楽しいところ。今回は理性で役を理解するというより、感覚で演じることのできる楽しさがありましたね。歌子は常軌を逸した言動をしますが、それはボタンの掛け違いみたいに、物事がうまく回っていかないことで、どんどんズレて行ってしまったようなもの。根本的には“人を大切に思う気持ち”が流れている役だと思っています。

小野田歌子(黒木瞳)、小野田詩弦(白石聖)



Q. 歌子の風水傾倒や特徴的なクセは黒木さん発案だとか?

中田監督から宿題で「(歌子のクセを)何か考えて」と言われ、いくつか考えたなかのひとつが、ボールペンをカチカチやるクセ。あの音って、どちらかというと不快に聞こえがちで私自身も苦手だったので、それを提案したら中田監督が「いいんじゃないか」と賛成してくれて。加えて「なんか黒く塗りつぶした感じになるといいね」とおっしゃったので、私が子どもの頃、嫌なことがあるとその内容を書いてストレスを解消していた話をしたんです。1か所に書き続けると、文字が重なって、他の人には何を書いているかわからないんです、みたいな話をしたら「それ採用」となりました。

小野田歌子(黒木瞳)



母と娘の距離を縮めるために白石を「やたらと触った」!?



Q. 娘役・白石聖さんの印象は?

女同士って意外とスキンシップをするもので、お母さんって何かと娘を触りたくなるんですよ。だから、やたらと触っていました(笑)。そうしていくなかで少しずつ距離が縮まっていったと思います。彼女は大変感受性が強く、想像力が豊か。とても新鮮で、可能性をたくさんお持ちの方。詩弦役もとてもはまっていて、見ている方も感情移入がしやすいと思いますよ。

小野田歌子(黒木瞳)、小野田詩弦(白石聖)



Q. 中田監督の現場の雰囲気作り、その特徴は?

中田監督は怖い作品を撮っているのに演出しながらニタニタ笑ったりするんです。多分ご本人はいろいろ想像していらっしゃるんだと思うのですが、現場の張り詰めた緊張感のなかに、監督の人柄の良さみたいな、お茶目な部分が多々見えるので、つい楽しくなるんですよね。それで周りもそういう楽しい雰囲気に交わっていく感じですね。




初ホラーの白石&佐藤に伝えたホラー撮影時の臨み方は…。



Q. 黒木さんにとってホラー作品の面白さとは?

何でもありなところですね。ホラーはフィクションの中でも究極のフィクションですから。ハリウッドではホラーはレベルが低いと言われた時代もあったようですが、今はちゃんとひとつのカテゴリーとして成立していると思います。技術の進歩や優秀なスタッフの尽力の賜物なんでしょう。

私、ホラーを見ると笑うんですよね。以前、フランスで韓国映画のホラーを観たのですが、外国の方ってホラーでものすごく笑っていてつられて私もすごい笑ったんです。でも、一緒に行った日本人だけが「うわ~、怖い」なんて言うから「怖がったら余計怖いから、笑うのよ」と伝えて。私の場合、笑いながら見ると楽しみが倍になるんです。きっと恐怖と笑いって表裏一体なのではと思っています。笑いながら怖がる。怖がりながら笑う。そうやって、非現実の世界に迷い込んでいく楽しみが、ホラーにはあります。私は現場でもなるべく笑うようにしています。

松田勇介(佐藤大樹)、小野田歌子(黒木瞳)



佐藤(大樹)くんが「ホラーだから、ものすごく“しーん”とした暗い現場かもしれないと思っていました」なんて言うから「違うのよ、ホラーの現場は笑うのよ」って伝えました。(白石)聖ちゃんは最初、「ギャーッ!」って叫ぶ演技や「ハッ!」って息を飲む演技が続くと、呼吸が上手くできなくなることがあるみたいで。だから「笑うと“吸って吐いて”が自然にできるから、撮影の合間はなるべく笑っていようね」とアドバイスしました。

私なんか中田監督のフェイスシールドがズレただけで、おかしくってしょうがない!監督はハチマキして、フェイスシールドして、マスクにマウスシールドもして、耳(撮影現場で音声を聞くためのヘッドホン)までやって、それで演出の説明しながら、ズレたそれらを直したりするのがおかしくて、可愛くて(笑)。そうやって現場で面白いことを探して、いっぱい笑うようにして、本番はキュッと緊張するっていうのがホラー作品に臨むうえでは大事なんです。

中田秀夫監督



「ホラーが苦手な人こそ見てほしい!ツッコミまくって!」



Q. 黒木さんとホラー作品との出会いは?

昔、映画の『幽玄道士(キョンシーズ)』や『チャイルド・プレイ』『スクリーム』を観て、何か気になったんですよね。ホラーというカテゴリーって、いろんなことができるんだろうなって。それで、ホラー好きを公言していたら中田監督からお声がかかり、それが最初のホラー作品『仄暗い水の底から』(2002年)です。「ホラー好きと聞いたので、珍しい、奇特な方だ」ということでキャスティングしていただいたようです(笑)。

小野田歌子(黒木瞳)、小野田詩弦(白石聖)



Q. 視聴者へのメッセージをお願いします。

作品のテーマが「3K(恐怖、ケレン味、共感)」なのですが、実は「ケレン味、ケレン味、ケレン味、恐怖、共感」みたいな感じ(笑)。本当に楽しめる作品なので、ホラーが苦手な人こそ見てほしいですね。滅茶苦茶おかしいし、ツッコミどころ満載ですから、見てツッコミまくってほしいです。夜中にドラマで、SNSで、盛り上がってください。



今週土曜の第3話では、歌子と詩弦の母娘関係がどうなっていくのかも注目される。惜しくも第2話を見逃した方、黒木の怪演をもう一番見たい方はFODを今すぐチェック!

FODで見逃し配信中! https://fod.fujitv.co.jp/s/



◆第3話あらすじ(9月12日放送)
自らの行動で、死ぬはずではなかった子供を死なせ、桃香(片山友希)も傷つけてしまったことに激しく落ち込む詩弦(白石聖)。そんな詩弦を救おうと、勇介(佐藤大樹)は歌子(黒木瞳)に会いに行き、詩弦と向き合うべきだと訴える。恐怖新聞の存在を受け入れた歌子は、予告された児童虐待事件を阻止すべく動き出す。果たして運命は変えられるのか!?手助けをしてくれた篠崎(駿河太郎)の本当の目的とは…


◆番組情報
放送日時 :2020年9月12日(土)23:40-
タイトル :「恐怖新聞」
出演 :白石聖 佐藤大樹 駿河太郎 横田栄司 片山友希 坂口涼太郎 
猪野学 / 黒木瞳
Twitter https://twitter.com/tokaitv_dodra
Instagram https://www.instagram.com/dodra_tokaitv/

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