誰も知らない、誰も観たことがない、55年前の新作映画
イタリア製ウルトラ・ポップ・アヴァンギャルド・セックス・スリラーが本邦初上陸!
これまで一切日本に紹介された形跡のない、1969年のイタリア製ウルトラ・ポップ・アヴァンギャルド・セックス・スリラー『FeminaRidens』(原題)が、邦題『男女残酷物語/サソリ決戦』として、6月7日(金)より新宿武蔵野館・渋谷ホワイトシネクイントにて日本劇場初公開、以降、ほか全国順次公開される。
本作は、終わりなき男女の対決を描き、『華麗なる殺人』(65)、『バーバレラ』(67)、『女性上位時代』(68)といった時代を象徴する作品に匹敵する内容ながらも50年以上もの間埋もれ、海外でようやく近年その存在と価値を発見された作品だ。
日本ではほとんど誰にも知られることなく、知られていないが故に誰にも待たれることもなく、存在自体が確認されていなかった。
この上映で初めて、我々はこの傑作を発見することとなる。
『男女残酷物語/サソリ決戦』特報
今回、併せて解禁となったのは特報と一点の場面写真。
特報は記念撮影に興じる笑顔の男女から幕を開け、軽やかに野原を駆け回る2人の姿と共に、『ベニスの愛』(70)『夜行性情欲魔』(71)『血みどろの入江』(71)などで知られるイタリア映画音楽の巨匠ステルヴィオ・チプリアーニの奏でる、明るくも神秘的かつムーディーなサウンドが聴こえてくる。
そこから間もなくして一転、女性の悲鳴と共に場面は切り替わり、女性ヴォーカルの乗ったゴージャスでアップテンポなナンバーに乗せて、謎の施設を舞台に次々と男女の攻防戦とも取れるシーンが映し出されていく。
主演は『黄金の七人』(65)、『女性上位時代』、『愛の嵐』(73)の名優フィリップ・ルロワと、マリオ・バーヴァやルチオ・フルチ作品にも出演したドイツの女優ダグマー・ラッサンダー。
アヴァンギャルドな美術装飾の数々、また男女の駆け引きを感じさせるミステリアスな表情の数々に目と耳を奪われるうちに「誰も知らない、誰も観たことがない、55年前の新作映画」と紹介し、誰も知る由もなかった作品の邦題『男女残酷物語/サソリ決戦』と共に、本邦初上陸するという情報が告知される。
また、終盤に男性が進み入って行くカラフルな巨大像は、フランスの芸術家ニキ・ド・サンファルによる作品≪ホン≫のレプリカ。そのインパクトは、一度見たら忘れることができず、物語の一部を象徴する存在でありながらも、予測不可能な本編の展開に期待が高まる内容となっている。
場面写真は、肌をあらわに困惑の表情を浮かべる女性と、何かを吟味するかのような男性、そして中央にボンテージ器具のような何かが配されたヴィヴィッドで異様な構図を捉えた1枚。いったい2人はどのような関係性なのか――続報を待ちたい。
海外では近年本作の存在を発見する者が多くあらわれ、「性的異常がこれほど魅惑的に感じられる映画は他にない」「究極的に完璧なクライマックスへと発展する。満点。」「すべてのフレームが単独でも機能する」「スタイリッシュで、非道徳的で、完全に狂った恥知らずのエンターテインメントだ!」と驚きの声が挙がり続けている。
物語の普遍性もさることながら、美術面、音楽面のどれを取っても全編を通して隙がない本作。観ているうちに、こんなにも途方のない傑作が昨日までまったく存在を知られていなかったこと、そして華麗なる結末に連続で衝撃を受け、打ちのめされるであろう。
『男女残酷物語/サソリ決戦』は、6月7日(金)より、新宿武蔵野館・渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開。
男女残酷物語/サソリ決戦
1969年|イタリア映画|ビスタ|90分|原題:Femina Ridens|英題:The Laughing Woman / The Frightened Woman
|映倫区分:G / S-4383
監督・脚本:ピエロ・スキヴァザッパ 製作:ジュゼッペ・ザッカリエーロ
撮影:サンテ・アキーリ 美術:フランチェスコ・クッピーニ 衣装:エンリコ・サバティーニ
編集:カルロ・リアリイ 音楽:ステルヴィオ・チプリアーニ
出演:フィリップ・ルロワ、ダグマー・ラッサンダー、ロレンツァ・グェッリエリ、バロ・ソレリ、マリア・クマニ・クアジモド、ミレッラ・パンフィーリ
©1969 – Cemo Film (Italia) – Surf Film All Rights Reserved –
キングレコード提供 アンプラグド配給