世界待望!エドガー・ライト監督、4年ぶりの最新作は、
60年代ロンドンとホラー映画への愛を込めて贈るタイムリープ・サイコ・ホラー!
『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン!-』で熱狂的な映画ファンを獲得し、2017 年の『ベイビー・ドライバー』でさらなる脚光を浴びた、今最も注目を集める映画監督エドガー・ライト。彼が4年ぶりにメガホンをとり、敬愛するホラージャンルに本格的に臨む最新作『ラストナイト・イン・ソーホー』が本日 12 月 10 日(金)より TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国公開される。
本作の「レビュー」を紹介すると共に、映画のプレスシート(15P/非売品。チラシ付き)を抽選でプレゼントする。応募方法は記事の後半で紹介します。
『ラストナイト・イン・ソーホー』本予告編
【レビュー】
散りばめられた極上の悪夢に酔いしれる―
エドガー・ライトにしか不可能な幻想怪奇ホラーの傑作
ジャンル映画という共通項はあるものの、毎回、全く異なる趣向で傑作、快作を連発するエドガー・ライトが、満を持しての本格ホラー映画に挑戦した。
厳密に言えば、途中の経歴には『グラインド・ハウス』のフェイク・ホラー映画予告編『DON’T』なんかもあって、そこでは幽霊屋敷ホラーの名作『ヘルハウス』と、ルチオ・フルチ風味のゲロゲロ・スプラッターが合体するという、類を見ない地獄絵図が繰り広げられていた。
『ラストナイト・イン・ソーホー』も、そんなゲロゲロだったらどうしようと心配していたが、内容自体は「DON’T」とは似ても似つかない、それでいて『ヘルハウス』の幽幻性はしっかり継承した、正統派の《英国式幽霊屋敷奇譚》といった雰囲気。デートで見に行っても問題なしの、ファッショナブルで上品な作品だ(まあ、あくまで“表向き”には、だけど)。
今回はエドガー監督の映画初となる若い女性(『オールド』のトーマシン・マッケンジー)が主人公なんだけど、他者とのコミュニケーションが苦手なオタク気質(60年代マニア)の田舎娘で、見た目はともかく中身はサイモン・ペッグのような、過去作のオッサン主人公と大差はないから、従来のエドガー・ファンが鑑賞しても全く違和感はない。
ファッションデザイナーを夢見てロンドンにやってきたヒロインのエロイーズ(トーマシン)がソーホーで古いアパートを借りたことをきっかけに、過去の時代を体感。憧れの60年代に生きる、若い女性サンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)とシンクロしながら過去の世界を満喫するが、やがて事件が起きて……。
いわゆるタイムリープのミステリーが主題だが、そこには先に紹介した『ヘルハウス』の原作・脚本であるリチャード・マシスン原作のファンタジー・ラブロマンス『ある日どこかで』のエッセンスが注がれていたり、とある部分にはアガサ・クリスティの要素が入っていたりと、全編に古今東西の名作の引用、オマージュが目立つのは、これまでのエドガー作品と同じ。
加えて、今回は、60年代のソーホーの町並みをはじめ、(今に残る)本物の建物でのロケ、リアルな美術、ファッション、VFXが細部にまで駆使され、60年代のスウィンギング・ロンドン(映画、音楽、ファッションなど、ロンドン発の当時のストリートカルチャーの代名詞)の雰囲気を見事に再現している。
また、エロイーズとサンディの二人のヒロインの時空を超えた交錯にも、アナログとデジタルが融合した巧みな撮影技術が施されている。
どのシーンもさりげなく映像の密度が濃厚で、一見なんでもないカットにもとんでもない仕掛けが隠されていたりして、エドガーの円熟味を増した演出の妙技とこだわりが堪能できる。
ぜひ目をこらして、楽しんでほしい。
デ・パルマ、ヒッチコック、バーヴァ、アルジェント……マニアなら面白わずニヤリとする映像マジックや視覚トリックも目白押しだ。
「殺人鬼は誰か」というストーリーの謎解きも、個人的には『マリグナント 凶暴な悪夢』でも話題を集めた、往年のジャーロ(イタリア製の猟奇ミステリー)へのオマージュを思わせる(ここではあえて引用作品は書かないので、ぜひ劇場で確認してほしい)。
さらにエドガーが得意とする、音楽とシンクロする演出も60年代のブリティッシュ・ポップス&ロックが全編を彩り、曲自体が物語の伏線となるなど絶好調(タイトル自体、1968年代の同名ヒット曲が由来)。
監督の意図や狙いを100%理解したいのなら、できるだけ音響設備や上映環境の優れた劇場で鑑賞することをお薦めしたい。
【読者プレゼント】
『ラストナイト・イン・ソーホー』公開記念
映画のプレスシート(15P/非売品。チラシ付き)を抽選で一名様にプレゼント
<応募方法>
応募締め切りは2021年12月19日(日)。
応募方法は、WEB映画マガジン「cowai」twitter公式アカウント(@cowai_movie)をフォローし、該当するプレゼント記事ツイート( https://twitter.com/cowai_movie/status/1469058434188607488 )をRTしてください(すでにフォローされている方は、ツイートのRTのみで結構です)。
<抽選結果>
締切翌日以降に抽選を行い、当選された方に「cowai」公式TwitterアカウントよりDMで通知させていただきます。
当選品(プレスシート)は宅急便で発送する予定です。(諸般の事情や、災害等やむを得ぬ事情で遅れる場合があります)
当選された方はSNS等でご報告や告知をしていただますと大変助かります。
皆様のご応募お待ちしています!
【応募の注意点】
〇当選後に住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
〇当選品は映画配給会社よりご提供いただいたプロモーション目的の非売品扱いとなります。このため、傷や汚れ等があっても交換はできませんので、ご了承ください。
※非売品につき転売目的のご応募は禁止とさせていただきます。
〇抽選結果や抽選経過に関して個別のお問い合わせには応じられませんので、あらかじめご了承ください。
<STORY>
ファッションデザイナーを夢見るエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、街の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りにつくと、夢の中で 60 年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返すようになる。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。さらに現実では謎の亡霊が現れ、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。果たして、殺人鬼は一体誰なのか、そして亡霊の目的とは-!?
【作品概要】
監督:エドガー・ライト
脚本:エドガー・ライト、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ 製作:ティム・ヴィーヴァン、ニラ・パーク
出演:アニャ・テイラー=ジョイ、トーマシン・マッケンジー、マット・スミス、テレンス・スタンプ、マイケル・アジャオ ほか
2021 年/イギリス/カラー/デジタル/英語/原題:LAST NIGHT IN SOHO/R-15
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公式サイト:LNIS.JP Twitter:@LNIS_JP #ラストナイトインソーホー
配給:パルコ ユニバーサル映画 宣伝:スキップ
12月10日(金)TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国公開
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