「ユリイカ」9月号「特集=Jホラーの現在」 8/29(月)発売!高橋洋インタビュー、小中千昭、鶴田法男らの執筆陣で、Jホラーの実像を多角的に検証!

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注目作が続々登場し、“復活”の兆しも見られるJホラー
多彩な執筆陣でJホラーの今を多角的に検証する特集



8月29日(月)に発売される芸術総合誌「ユリイカ」(青土社)2022年9月号では、「特集=Jホラーの現在 ―伝播する映画の恐怖―」 と題し、多彩な執筆陣から、Jホラーの実像を検証する。




「ユリイカ」(青土社)2022年9月号
「特集=Jホラーの現在 ―伝播する映画の恐怖―」 




当サイトでも連載企画「Jホラーのすべて」(序章「監督引退」)にて、「ユリイカ」1998年8月臨時増刊号「黒沢清、高橋洋、鶴田法男ホラー映画座談会」(後に黒沢清の著書「恐怖の対談 映画のもっと怖い話」に収録)を紹介したことがあるが、今回は、表紙に高橋洋監督最新作『ザ・ミソジニー』を迎えた総力特集。


© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ




高橋監督インタビューをはじめ、小中千昭、鶴田法男ら、Jホラーに携わるクリエイターのエッセイ、寺内康太郎らの座談会など、多彩な執筆陣によって、Jホラーの実像を、多角的な視点で浮き彫りにしている。(ちなみに「別冊映画秘宝 恐怖!幽霊のいる映画」と同様、一部の原稿は当サイトを参考にされている)。

アニメと並んで、日本が誇るコンテンツといわれたJホラーだが、その後は粗製乱造も祟って停滞。海外に目を向ければ、残酷描写が際立つ『哭悲/THE SADNESS』やNetflixで話題の『呪詛』などの台湾ホラーが台頭、『新感染 ファイナル・エクスプレス』など傑作を連発する韓国ホラーは言うまでもなく、『哭声/コクソン』のナ・ホンジンが原案・プロデュースしたタイのPOVホラー『女神の継承』など、かつてのJホラーに刺激され、それを踏み台にしたアジアン・ホラーが世界市場を席巻している。

このまま消滅の危機に瀕したJホラーだったが、清水崇監督の“村”シリーズや、中田秀夫監督の『事故物件 恐い間取り』の大ヒット、そして2022年に入り、『真・事故物件 本当に怖い住民たち』『N号棟』『きさらぎ駅』など、従来のJホラーの枠に縛られない才気あふれる作品が躍動し、可能性を示している。今後も、9/9公開の『ザ・ミソジニー』、中田秀夫監督の『“それ”がいる森』(9/30公開)、白石晃士監督の『オカルトの森へようこそ THE MOVIE』(8/26公開)、鶴田法男監督が中国で撮った『戦慄のリンク』(12/23公開)、若干23歳の松野友喜人監督が手掛ける都市伝説ホラー『オカムロさん』(10/14公開)、驚愕スプラッター第二弾『真・事故物件パート2/全滅』(12/23公開)など、注目作が続々登場。 “復活”の兆しもみられるJホラーの今、そしてその過去と未来を検証する上でも、格好のテキストといえるだろう。













日本の“映画”は“Jホラー”である





【特集概要】

『リング』『呪怨』の公開から20年あまり、いまも“Jホラー”の文脈はたしかに息づき、ジャンル映画以上の形式を確固としたものとしながら、さらなる実験をつづけている。9月には片岡翔監督『この子は邪悪』(9月1日公開)、高橋洋監督『ザ・ミソジニー』(9月9日公開)、中田秀夫監督『“それ”がいる森』(9月30日公開)の公開が控え、今秋には『貞子DX』が待っている……。Jホラーはいまもたしかにここにある。そこではなにが起きているのか、恐れずふり返ってみるとしよう。




【目次】

特集*Jホラーの現在——伝播する映画の恐怖
 

❖インタビュー
恐怖の感覚のありか / 高橋洋 聞き手=宮本法明

❖どこから来たのか、どこへ行くのか
母娘と「うつす」こと——高橋洋の映画世界における女性性の考察 / 木下千花
生まれることは呪われること——Jホラーの妊娠をめぐる表象 / 宮本法明
「復興運動」としてのJホラー——幽霊映画の埋もれた水脈とシネマの妄想 / 横山茂雄
〈怖れるもの〉から〈怖れられるもの〉へ——『霊的ボリシェヴィキ』の霊術的根拠 / 栗田英彦 

❖Jホラーは見つめ返す
『ほんとにあった怖い話』——再発DVD、再認識、その真価! / 鶴田法男
霊的マイノリティーが問う「体感的霊障はJホラー作法で表現可能なのか?」問題 / 三宅隆太
呪いのその先を歩く / 中川奈月

❖マンガ
はじまりのJホラー / 椎名うみ

❖貞子と伽椰子に導かれて
『リング』という希望 / 郡司ペギオ幸夫
怨霊たちのいるところ——『リング』と『呪怨』のリメイク比較 / 小澤英実
「呪怨シリーズ」と永遠回帰の思弁的再解釈 / 仲山ひふみ
「災厄」としての妊娠・出産——ドラマ『呪怨 呪いの家』におけるジェンダー / 橋迫瑞穂

❖創作
『幽霊菌』と密室の謎 / 大島清昭

❖Jホラーよ、憑依せよ
映画版の貞子が幽霊の目撃に影響があった? / 田辺青蛙
ホラー映画に何が求められているのか / 芦花公園

❖日本の映画はおそろしい
仄暗い水の底からの叫——団地映画としてのJホラー / 今井瞳良
上半身と下半身の「あいだ」——黒沢清『予兆 散歩する侵略者』における歩行と手 / 早川由真
「生き返り」の幻視——ホラー映画の手前で / 川崎公平
蜂起せよ、と女優霊は言った / 田村千穂
Jホラーにおけるいくつものジェンダー化された空間(gendered spaces)——映画『劇場版 零 ゼロ』の〝女子だけの世界〟 / リンジー・ネルソン 訳=吉田育未
Jホラーとゾンビが接するところ / 福田安佐子

❖いまここにある恐怖
今もなお 無気味なもの / 小中千昭
〈恐怖〉にアクセスするための回路——『リング』『残穢』そして『裏バイト:逃亡禁止』へ / 佐々木友輔

❖戦慄の領域へ
地理学で読み解く『呪怨』と「恐怖の村」 / 鈴木晃志郎
村と駅——ネット怪談における異界的儀礼と異世界的バグの存在論 / 廣田龍平
解放区 / 逆卷しとね
Jホラーの何が心霊実話なのか?——実話怪談、ドキュメンタリー、心霊写真 / 高田敦史

❖座談会
恐怖の果ての果てまで / かぁなっき×寺内康太郎×皆口大地

❖Jホラーを観測する
「呪いのビデオ」の現在地——氾濫する心霊ビデオたち / 鈴木潤
「Jホラーゲーム」は可能か?——メタ・インターフェースと降霊としてのプレイ / 向江駿佑
『真景累ケ淵』と『怪談』における恐怖の語り——Jホラーは怪談噺の夢を見るか? / 斎藤喬
霊と籤——写真と霊のあらわれの演劇性または意図性について / 大岩雄典
死の投影者(projector)による国家と死——〈主観性〉による劇空間ならびに〈信〉の故障をめぐる実験場としてのホラーについて / 山本浩貴(いぬのせなか座)

❖資料
Jホラーの現在をめぐる作品ガイド / 藤原 萌+宮本法明

❖忘れられぬ人々*11 
故旧哀傷・小林昭 / 中村稔

❖物語を食べる*20 
二本足の豚たちが動物農場をゆく /赤坂憲雄

❖詩
ここにいる人たちはみんな回転するものが、自動的に回転するものが好きだ / 山田亮太

❖今月の作品
たかすかまさゆき・小川芙由・奥山紗英・広橋山羊 / 選=大崎清夏

❖われ発見せり
赤子と青豆 / 秋元陽平

表紙・目次・扉……北岡誠吾
表紙図版……『ザ・ミソジニー』9月9日(金)シネマカリテほか全国順次ロードショー ©︎2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ









高橋洋監督長編最新作『ザ・ミソジニー』9月9日(金)公開!
不気味な洋館、呪われた事件を演じる二人の女優。
彼女たちに憑依したのは「役」なのか「霊」なのか

解禁されたポスタービジュアル



『リング』の脚本などを手掛け、Jホラーを語るうえで欠かせない人物であり、監督としても異色作を連発する鬼才、高橋洋の最新監督作『ザ・ミソジニー』が「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2022(カリコレ®2022)」で7月24日(日)先行上映され、9月9日(金)よりシネマカリテほかにて全国順次ロードショーされる。





高橋監督は90年に脚本家としてデビュー後、中田秀夫監督『女優霊』(95)『リング』(98)『リング2』(99)や、鶴田法男監督『リング0 バースデイ』(00)などの脚本を手掛け、 世界中にJホラーブームを巻き起こした。

04年に『ソドムの市』で初長編を監督。その後もコンスタントに監督作を発表し続け、18年は監督作『霊的ボリシェヴィキ』を公開。『ザ・ミソジニー』は4年ぶりの長編最新作となり、中原翔子、河野知美、横井翔二郎らが出演する。


© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ






STORY

女優で劇作家のナオミ(中原翔子)は一夏借りた山荘で、かつて自分の夫を略奪した女優ミズキ(河野知美)を呼び寄せ、芝居の稽古を始める。題材となるのはある謎めいた母親殺しの事件だった。マネージャーの大牟田(横井翔二郎)と共にやって来たミズキは、母親を殺した娘の役を演じるにつれ、事件が起きたのはこの屋敷ではないかと疑い始める….。

※ミソジニー(英: misogyny):一般的には「女性嫌悪」「女性蔑視」と訳される。その根幹にあるのは、男性支配の秩序から女性が逸脱することへの強い抵抗や反発だとされ、広い意味での偏見や性差別とは異なる。男性のみならず、女性にも見られる心的傾向と言われる。 


© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ



『ザ・ミソジニー』

2022年/日本/77分/カラー/シネマスコープ/ステレオ/DCP/映倫G

出演:中原翔子 河野知美 横井翔二郎 浅田麻衣 内田周作 羽柴有吾 根津麻里亜 大橋将太郎 古山憲太郎

脚本・監督:高橋洋 企画・エグゼクティブプロデューサー:河野知美(古山知美) ラインプロデューサー:大日方教史 助監督:海野敦 撮影:中瀬慧 照明:玉川直人 音響:川口陽一 美術:山本直輝 スタイリングディレクター:藤崎コウイチ 編集:木田龍馬 音楽:長嶌寛幸

製作・配給:『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ/屋号 河野知美 映画製作団体/Ihr HERz株式会社  配給協力・宣伝:プレイタイム 
© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ

■公式サイト:misogyny-movie.com
■Twitter:@TakahashiHorror
■Instagram:takahashihorror



『ザ・ミソジニー』
9月9日(金) シネマカリテほか全国順次ロードショー









これが、Jホラーの原点だ!Amazonランキング1位!(DVD邦画ホラー部門)
伝説的名作、オリジナルビデオ版『ほんとにあった怖い話』新装版DVDが10月28日発売!
鶴田法男監督(『リング0 バースデイ』『予言』)が生んだ伝説のシリーズがよみがえる!!


© 朝日新聞出版、ジャパンホームビデオ



当サイトで好評連載中の「Jホラーのすべて 鶴田法男」でも何度も紹介されている、Jホラーの原点にして最高傑作と評され、『リング』『呪怨』『回路』などに多大な影響を与えた伝説の名作、オリジナルビデオ版『ほんとにあった怖い話』シリーズ(1991年・1992年)全3作の新装版DVDが、2022年10月28日(金)に発売される。
発売決定情報が解禁されて以来、大きな反響を呼び、Amazon邦画ホラー部門で第一位を獲得している(2022年8月28日現在)。



ほんとにあった怖い話【新装版】DVD
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黒沢清、清水崇、北村龍平から応援コメント到着!


© 朝日新聞出版、ジャパンホームビデオ





扉の向こうに黒い男がぼんやり立っている。部屋の隅から赤い女がぬーっと近づいてくる。その圧倒的恐怖表現に我々は打ち震えた。世界ホラー映画史の革命はここから始まった。

黒沢清(映画監督)


何だ、これは! 本物が映って(しまって)いるのでは……!? 諸先輩陣をはじめ僕も含めて、本作はJホラーと呼ばれた作品のクリエーターたちの魂を揺さぶった原点です。再リリースで蘇る亡霊たちに合掌と黙祷を捧げます――。

清水崇(映画監督)


観ていて声をあげて震え上がったのは、人生でただ一度。鶴田法男監督の『新・ほんとにあった怖い話/幽幻界』を観た時だけだ。

北村龍平(映画監督)







特典映像は、鶴田法男×伊藤潤二、高橋洋、伴大介、石井てるよし豪華対談や絵コンテ!
封入特典、オーディオコメンタリーも収録!


© 朝日新聞出版、ジャパンホームビデオ





本商品はリイシューに当たり、『ほん怖』三部作とJホラーを巡る対談の模様を撮影。

鶴田監督と語り合うのは、『ほん怖』と並び“Jホラーの起源”と評される『邪願霊』の監督・石井てるよし。アニメ『マニアック』の世界配信が決定した、「富江」「うずまき」などの代表作を持つ伊藤潤二。『リング』『女優霊』の脚本家で、『霊的ボリシェヴィキ』や新作『ザ・ミソジニー』の監督でもある高橋洋。『人造人間キカイダー』『イナズマン』の主演を務め、OV版『ほん怖』に出演以来、鶴田作品に多数出演している俳優・伴大介の4氏。また、監督本人によるオーディオコメンタリーも、新たに収録している。

 明日8月20日にフジテレビ系列で放送される人気ドラマシリーズ“ほん怖”こと『ほんとにあった怖い話』の原点! 中国で撮影された新作『戦慄のリンク』の日本公開(12月23日〔金〕より新宿シネマカリテほか全国ロードショー)も決定した、“Jホラーの父”鶴田法男の初監督作を含む3作品の復活は、TV版『ほん怖』でホラー好きとなった若い世代のファンにとって、“恐怖の起源”に触れる貴重な機会となることはずだ。



© 朝日新聞出版、ジャパンホームビデオ







【商品情報】



ほんとにあった怖い話【新装版】DVD
2022年10月28日(金)セルDVD発売
¥5,500(税込)MX-705S /POS〈4932545 989402〉

●発売元 ジャパンホームビデオ、マクザム
●販売元 マクザム
●規格 カラー/4:3 スタンダード/片面2層・本編170分+特典/音声:1.オリジナル日本語〈ドルビー・デジタル・ステレオ〉 2.オーディオコメンタリー〈ドルビー・デジタル・ステレオ〉
●特典映像:鶴田法男監督対談集(映画監督・石井てるよし/漫画家・伊藤潤二/映画監督・高橋洋/俳優・伴大介)、予告編、画コンテ
封入特典:解説書、縮刷版VHSチラシ
●製作年/国 1991年・1992年/日本
●ジャンル ホラー
© 朝日新聞出版、ジャパンホームビデオ




ほんとにあった怖い話【新装版】
2022年10月28日(金)発売!






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