96%フレッシュ!“今年最高評価のホラー映画” ―Rotten Tomatoes
『ミッドサマー』の A24 が仕掛ける真夏のエクストリームライド・ホラー
日本でもスマッシュヒットを記録した『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』を手掛けた最注目スタジオA24が贈る最新ホラー『X エックス』が7月8日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開される。
本日6/6は「恐怖の日」(悪魔の子ダミアンの誕生日)。これを記念して、往年の名作ホラー映画をオマージュした場面写真が解禁された(※マニアの皆様への補足付き)。
全米で公開されると、ホラー界の重鎮スティーヴン・キングや、『ラストナイト・イン・ソーホー』のエドガー・ライトが本作への熱い支持を表明。アメリカの映画レビューサイトRotten Tomatoesでは96%フレッシュを達成し「今年最高評価のホラー映画」と評価された。有力映画サイトでも「狂ったように面白い!」(Bloody Disgusting)、「恐怖のアトラクションのような映画」(Variety)、「血まみれでメチャクチャ楽しい映画」(The A.V. Club)などの絶賛評で迎えられ、さらに本作が3部作になることが発表されると、A24映画として初のシリーズ化作品としても注目を集めている。
タイトルの『X』が示すのは、秘密のX、極限のXTREME、快感のXTC、未知なるX FACTOR・・・?
映画の最もヤバい要素が全て詰め込まれた、
途中下車不可能な真夏のエクストリームライド・ホラーがついに日本上陸!
あなたはいくつ見つけられる?
往年の名作ホラー映画をオマージュした場面写真を解禁!
タイ・ウェストの往年の名作ホラー映画への愛が炸裂!
6月6日は「恐怖の日」だそうですが、ホラー映画ファンなら、オカルトホラーの名作『オーメン』(76)に登場する“悪魔の子”ダミアンが生まれた日。
新約聖書のヨハネ黙示録に獣の数字が666であるという記述があり、不吉な数字とされることに由来している。
そんなホラー映画にうってつけの記念日にあわせ、今回解禁されたのはスタンリー・キューブリック監督の名作『シャイニング』を彷彿とさせる場面写真。
スタンリー・キューブリックが監督・脚本・製作を務め、スティーヴン・キングの同名小説を映画化した『シャイニング』(80)は、本編を観たことがないという人でも、主演のジャック・ニコルソンがぶち破ったドアの隙間から狂気の顔を覗かせるカットだけは知っているであろう、ホラーというジャンルを超えて映画史に刻まれる1本だ。
解禁された、ジェナ・オルテガ演じる、録音係として撮影に参加した学生のロレインがドアの木片から恐怖に震える表情を見せるカットからは、『シャイニング』への明らかなオマージュが確認できる。
また、そんな『シャイニング』の原作者であるスティーヴン・キングが、『Xエックス』について「非常に優れたホラー映画」と手放しで賞賛していることも、本作への期待をますます高める(※ご存じの通り、キング自身はキューブリック版『シャイニング』を批判しているんだけど、そのパロディは素直に楽しんでいるのが良い)。
そして、トビー・フーパー監督による『悪魔のいけにえ』といえば、1974年に公開された言わずと知れたホラー映画の傑作。当時無名のスタッフ・キャストによって低予算で製作されたにも関わらず、その身の毛もよだつ残忍でセンセーショナルな内容で世間に大きな衝撃を与え、半世紀近く経ったいまでもスラッシャー映画の代表作としてホラーファンに愛されている。
舞台が1970年代のアメリカ・テキサス州であること、若い男女グループがワゴン車にのって田舎町の古い屋敷を訪れ、恐怖の一夜を過ごすことになるという大筋のストーリーの共通点からみても、『悪魔のいけにえ』への多大なリスペクトを感じることができる。 (※さらに、若い男女のグループがインディーズ・ポルノ映画の監督とキャストという点も、実質インディーズ体制による少人数で撮影された『悪魔のいけにえ』のメタフィクション&リスペクトとも解釈できる)
それもこれも、70年代、80年代のホラー映画の手法を巧みに取り入れた映画『The House of the Devil』(日本未公開)を生み出し、筋金入りのジャンル映画マニアから“インディーズ映画の寵児”として高く評価されたタイ・ウェストが監督・脚本を務めたからこそ。この時代の映画を熟知し、上記作品以降も長年ホラー映画を撮り続けている監督の並々ならぬホラーへの偏愛ぶりは、本作の随所で感じることができる。
『シャイニング』『悪魔のいけにえ』以外にも、作品に散りばめられた無数のオマージュシーンをぜひ本編を観て探してみてほしい。
<補足>
この記事は、映画会社から提供いただいたリリース資料を基にしているため、一般向けにソフトな内容になっていますので、物足りないマニアの皆様に補足しておきます。
本作の舞台設定の根幹はもちろん『悪魔のいけにえ』ですが、それ以外にも、わかりやすいものなら『悪魔の沼』『サスペリアPART2』(あと60年だけど『サイコ』も)などから、超マニアックなものまで、70年代、80年代ホラー、バイオレンスのオマージュが無数にぎっしり詰まっていて、なおかつゴアシーンはA24クオリティで、ストーリーも演出もテンポよく、最後まで飽きさせない傑作ジャンル映画となっています。
それと、特筆すべきは70年代のアメリカン・ポルノへの愛。
実はストーリーやテーマの核心もそこなんだけど、筆者のように当時小学生で興味があっても見ることができずに想像だけで悶々とした世代にとっては(『ブギーナイツ』同様)、涙物のシーンが随所に。21世紀にもなってロンダ・ジョー・ぺティを彷彿させる金髪美女をスクリーンで拝むことができるとは……もう細かすぎるネタがこちらもみっしり。
知識があればより楽しめ、なくても十分楽しめる、非常によくできた作品ですので、ジャンル映画ファンは今夏ぜひ劇場のスクリーンで楽しんでください。
「cowai」でも今後もプッシュしていく予定です。 (編集長・福谷)
INTRODUCTION
X―それは最も危険な頭文字<イニシャル>
1979年、テキサス。
3組のカップルが映画の撮影に訪れたのは、史上最高齢の殺人夫婦が棲む家だった――。
『ミッドサマー』のA24が仕掛ける真夏のエクストリームライド・ホラー
<STORY>
1979年、テキサス。女優のマキシーンとそのマネージャーであるウェイン、ブロンド女優のボビー・リンと俳優のジャクソンは自主映画監督の学生RJと、その彼女で録音担当の学生ロレインと映画撮影のために借りた農場へ向かう。映画のタイトルは「農場の娘たち」。この映画でドル箱を狙う――6人の野心はむきだしだ。農場で彼らを待ち受けたのは、みすぼらしい老人ハワード。彼らを宿泊場所として提供した納屋へ案内する。一方、マキシーンは、母屋の窓ガラスからこちらを見つめる老婆と目が合ってしまう……。
【作品情報】
監督・脚本:タイ・ウェスト
出演:ミア・ゴス、ジェナ・オルテガ、ブリタニー・スノウ、スコット・メスカディ(キッド・カディ)、
マーティン・ヘンダーソン、オーウェン・キャンベル、ステファン・ウレ
提供:ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW 配給:ハピネットファントム・スタジオ 原題:X
©2022 Over The Hill Pictures LLC All Rights Reserved.
公式 HP: https://happinet-phantom.com/X/
公式 twitter:@xmovie_jp
提供:ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW|配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:X|R15+|2022 年|アメリカ映画|上映時間:105 分
7 月 8 日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
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