きっと、あなたも口ずさむ
清水崇監督最新作 GENERATIONS主演
Jホラーの巨匠・清水崇監督の最新ホラー映画『ミンナのウタ』が8月11日（金）より全国公開される。
公開をいよいよ明日に控える中、「cowai」では本作の撮影現場への潜入取材リポートを掲載。恐怖の舞台の全貌が明らかにされると共に、現場で清水崇監督への直撃インタビューを敢行した。
さらに、本作の恐怖の象徴である“呪いのカセットテープ”を抽選で5名様にプレゼント！応募方法は記事の後半に掲載しています。
人気ダンス＆ボーカルグループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」（白濱亜嵐、片寄涼太、小森隼、佐野玲於、関口メンディー、中務裕太、数原龍友）が全員本人役で出演する本作。
小森がパーソナリティを務めるラジオ番組に届いた1本のカセットテープ。番組収録中に 「カセットテープ、届き…ま…した…？」 という少女らしき声を耳にした彼は、突然姿を消してしまう。マネージャーの凛（早見あかり）に依頼され、探偵の権田（マキタスポーツ）が調査を始めるが、次第にGENERATIONSのメンバーが恐怖の連鎖に巻き込まれていく、という現実とフィクションが曖昧になった世界を描いた物語。
【公開直前記念】
『ミンナのウタ』撮影現場に「cowai」が潜入取材！
恐怖の舞台の全貌が明らかに！
今をさかのぼること数か月前の某日、関東某所で、当サイト一押しの映画『ミンナのウタ』の撮影が行われていると聞き、「cowai」取材班が駆け付けた。
これから映画を鑑賞される方のため、ネタバレはしないが、これらは本作において最も重要な舞台の一つといえるだろう。
どんよりとした空に下に建つ古びた一軒家。
表札には、物語のカギを握る少女と同じ苗字が…。
曰くありげに、たたずむ裸足の子供。まさか……。
室内の写真。今にも何かが現れそうな……。
異様なまでに年季の入った廊下、ドア、鏡、階段……。
どこか清水監督の代表作『呪怨』をほうふつとさせるが、それさえも超越した、ホラーを見慣れた取材班すらも身震いを覚えるほどの、不気味すぎるビジュアルに終始圧倒されっぱなしだった。
いったい、ここでどんな惨劇が繰り広げられるのか。
その恐るべき全貌がいよいよ明らかにされる。
撮影現場で、清水崇監督に直撃インタビュー！
さらに「cowai」取材班は、演出中の清水監督にも密着し、休憩時間の合間に直撃インタビューを試みた。
――最初に監督のオファーがあった時の感想は？
清水崇監督: 最初「GENERATIONSさんにあまり詳しくないし」って悩んでたんですけど、GENERATIONSさんが主演すること以外、中身に関しては好きにやらせていただけそうだったし、こういうタイミングでもないとLDH(※GENERATIONSの所属事務所)の方とお仕事する機会も無いし、「ファン向け映画で無くていい」ってLDHさんからも松竹さんからも言ってもらえたんで、良いきっかけになればと思って、引き受けさせていただきました。
というのも、僕はいつもそういう(企画の)入り方が多いんですよ。「3D興味ないです」「4DX興味ないです」って言いながら(笑)、なんだかんだ挑戦してみると面白いし、その後の作品づくりにも繋がっていったり…そんなことが今までも何度もあったので、今回も楽しんでいます。
――GENERATIONSが実名の本人役で出演するというアイデアについて
清水: GENERATIONSさんの10周年記念って一面もあったし、ファンに向けても、僕みたいに詳しくないという方に向けても、メンバーがなるべく本人のキャラのままで…という方が、彼らを知れるし、虚実が曖昧になる試みの方が面白いと思ったんです。ファンはより一層深く知れるし、映画として観てくれた方にはこの作品で知ってファンになってもらえたりしたら…と。でも、それが骨格の物語と絡んでくると、どうしても現実の本人と映画の役柄の間にずれが生じて、嘘っぽくなりがちになる。しかも、メンバーの中で、芝居経験がそれなりにある方と、そんなに経験のない方が混ざっているので、最終的には現実の本人に近いイメージに近づけることでバランスが取れるんじゃないかと思いました。その方がファンも喜んでくれると思いますし。
清水: もちろん感情表現などでは誇張している部分もあります。その辺はメンバー全員と会って話しました。
現実に即した部分は、例えば、メンバーそれぞれが呼称で何て呼び合うかを聞いて、「メンディーだけはメンディーさんですね」とか、「片寄君と呼ばないで、下の名前の涼太で呼びますね」とか、台本に反映させていきました。その段階で、さらに「こういう言い方は普段はしないです」とか、「こんな感情的になることはあんまりないですね」と言われて、直した部分もあれば、ストーリー上、「でもここはちょっと誇張したいんで、こういう風にさせてください」って、一応本人たちの了解を得ながら無理のない、お話の流れを壊さない程度に、役柄を膨らませていきましたね。この挑戦が逆に“白々しく見えてしまう”懸念はありましたが、彼らを全く知らない方の試写での反応や感想も間接的に聴けましたが……上手くいったと思っています。
――昭和時代の歌や音楽にまつわる都市伝説を物語に絡ませた理由は？
清水 (脚本の)角田(ルミ)さんと打ち合わせていく中で、劇中に出てくる邪悪な、いわゆる貞子みたいなヴィラン(※悪役、敵方)の存在をどこに置こうかってなったんです。その時、たとえ思春期の少女の純粋な思いでも、その根本に歪んだ性分や執着心が宿っていたとしたら、恐ろしい存在になるのではないか。だから自我の確立とコントロールが取れていない年頃の中学生ぐらいがいいじゃないかって思ったんです。その上で、小森(隼)君がレギュラーでラジオ番組やっているっていう情報を聞いていたので、まず番組で何か起こったらどうだろう。で、30年ぐらい前、僕が高校生ぐらいの時に、かぐや姫っていうバンドの何か録音されたらしい(ライブの)テープに奇妙な女の子の声が入っていたとか、逆再生しても同じ声が入っているとか、あと(岩崎宏美の)「万華鏡」とか、REBECCAの「MOON」でしたっけ、歌にまつわる怪談がよくテレビやラジオで流されていたことを思い出したんです。そうした話を角田さんや助監督陣、GENERATIONSのメンバーに話したら、世代ギャップもあって、誰も知らなかったんです。「だったら尚更いいかも！」と。そんな実際の昔の逸話をモチーフにして、角田さんと脚本を練っていく過程で、「カセットテープがいいんじゃないか」ってなって。「番組になぜか今時アナログなカセットテープが送られてきたらどうだろう。それを送った主はどういう人なのか、カセットテープにはどんな曲が入っているのか」。だんだん骨格が見えてきた感じですね。
――さなの歌は強い印象を残しますが、どのように生まれたのでしょうか。
清水 GENERATIONSのメンバーも口ずさんだりする場面があるので、(撮影前に)早めに作っておかなきゃいけなくて、去年の年末からどんな曲にするのか、何度か打ち合わせをしました。30年前だったらこういうのもありかなとか、プロデューサーもまじえて、アイデアを出し合って。山崎ハコとか森田童子とか、寂しい暗い系の歌のイメージも挙がったんですけど、決め手に欠けた。結局、僕が推したのは、『悪魔の棲む家』の冒頭でかかる子供のメロディーみたいなものとか、『ローズマリーの赤ちゃん』の冒頭から流れる歌。そういうのが一番イメージに近かったので(音楽の)小林(うてな)さんにリクエストして、しかも歌詞がなくて鼻歌でって、お願いしました。
――これまでの村シリーズは東映でしたが、今回、松竹で撮るにあたって撮り方や演出に違いはあったんですか。
清水 村シリーズや『忌怪島』はけっこうドラマ寄りになっていたかな？とは思いますが、今回はそれとはちょっと違ったとは思いますね。かと言って、東映さんだから、松竹さんだから、って違いは全くありません。
――今回はドラマ寄りではないのは、GENERATIONSが本人役で出演したからですか。
清水 そういう部分もあると思いますが、それだけでは無いです。
でも、僕の場合、どこへ行っても「もっとわかりやすい怖さを」「ジャンプスケア(※ホラー映画などで突然大きな音などが流れて観客を怖がらせる手法)みたいなのを入れてくれ」って、いっつも言われるんですよ。僕が「そんな浅はかで恥ずかしいことはしたくない」って(笑)、あえて入れなかったり、避けてきた面はあったんですけど、今回は話がちょっと入り組んでいるとはいえ、30年前の描写とかは、今までになくストレートで、わかりやすいホラーの演出をしたと思います。
――さなのキャラクターはどんな形に決めていきましたか。
清水 ヴィランだったとしても、悪と善の境界線をはっきりさせたくないところがあって、さなのアイデンティティは、今の多くの人が生きやすいと感じる社会のシステムには合わない、ハマらないだけで、さな自身は決して自分を悪とは思っていない。でも今の社会では、生まれついてのサイコパスみたいに見られちゃう。彼女自身はもっと純粋なところで生きている…みたいな面を出せたらいいなと思いました。さなを演じた穂紫(朋子)さんともそんな話をして、きっとさなはこう思っているんだよね、だけど、お母さんもお父さんも周りの友達もそう受け止めてくれなくて、自分の中で「あれっ、傷つけたのなら、ごめんなさい」って思いながら、でも、そっちに振り切って走ってしまう。そんな危うさが成立する年頃って中学生の13、14、15ぐらいかなと思って、そのぐらいの設定に置いたんです。最初は高校生だったんだけど、やっぱり危ういのは狭間の思春期でしょう。映画を見てくれた人が、自分はそこまでいけないし、そうじゃないけど、この子の気持ちも（どっかで）わかるって感じてくれたら…。そう思いながら演出しました。
――本作を含め、今年は監督作が二本、プロデュース作(※『みなに幸あれ』2024年公開)もあって、すべてホラーです。一貫してホラー映画を撮り続ける一番のモチベーションは何でしょうか。
清水 なんなんでしょうね。
――なんか浮気しないですよね。
清水 いや、全然したいんですよね(笑)。
もうずっとコメディを撮りたいんですけど。過去にも、やっとコメディの依頼が来たと思った時には、ちょうど別のホラー企画で埋まっていたりとか、村シリーズの時も『犬鳴村』の後、東映さんでコメディをやる話もあったんですよ。でも『犬鳴村』が思っていた以上にヒットしてくれた事で、プロデューサーから「監督わかるよね？今のうちに続編やった方がいいよ」って。僕も商業ベースでやってきている監督だから、それはわかるし、結局その後『樹海村』『牛首村』と三部作になって……それが終わったと思ったら、「次は“島”だよね」って(笑)。結局浮気できずに来ちゃってるだけなんですよ。次は松竹さんともコメディやりたい、やらしくれるっていうのはもう話してるんですよ。あくまでも口頭ベースなんで、また崩れるかなぁ（苦笑）。
――そうなんですか。
清水 まあ、虚実ないまぜのコメントですけど(笑)。
でも、ホラーホラーでよく20年以上やってきてるなって自分でも思いますけどね。1年の内、けっこうな時間で、「今度はどんな呪いで、どうやって呪いを解こうか」って考えてるんで。このまま死ぬまでこうやっていくのかなっていう不安はあります。
――それはそれで楽しみにしている人も多いと思います。
清水 なんかこう、呼ばれてるんすかね。ホラーの神に。
いつもいろんな人に言っているんですけど、そろそろ清水か中田(秀夫)かっていう時代を乗り越えてくる若いJホラーのセンスが頭角を現してきてくれてもいいと思ってるんですけどね。悔しがらせてくれて、互いに切磋琢磨出来る感性の作品や世界観が。
新しい世代が新しいホラーを撮りつつ、僕はコメディを撮らせてもらえれば(笑)。
――ありがとうございました。次回作も楽しみにしています(笑)。
【公開直前プレゼント！】
『ミンナのウタ』“呪いのカセットテープ”を抽選で5名様にプレゼント！
<応募方法>
応募締め切りは2022年8月18(金)
応募方法は、WEB映画マガジン「cowai」twitter公式アカウント(@cowai_movie)をフォローし、該当するプレゼント記事ツイート( https://twitter.com/cowai_movie/status/1689597306210009088 )をRTしてください。
<抽選結果>
締め切り後に抽選を行い、当選された方に「cowai」公式TwitterアカウントよりDMで通知させていただきます。
当選品は宅急便で発送する予定です。(諸般の事情や、災害、キャンセル発生等やむを得ぬ事情で遅れる場合があります)
皆様のご応募お待ちしています！
【応募の注意点】
〇当選後に住所の送付が可能な方のみご応募ください(日本国内のみ有効)。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
〇当選品は映画配給会社よりご提供いただいたプロモーション目的の非売品扱いとなります。このため、傷や汚れ等があっても交換はできませんので、ご了承ください。
※非売品につき転売目的のご応募は禁止とさせていただきます。
〇当選のキャンセルが発生した場合は再度抽選を行う場合があります。
〇抽選結果や抽選経過に関して個別のお問い合わせには応じられませんので、あらかじめご了承ください。
【ストーリー】
人気ラジオ番組のパーソナリティを務める、GENERATIONSの小森隼。収録前にラジオ局の倉庫で30年前に届いたまま、放置されていた「ミンナノウタ」と書かれた一本のカセットテープを発見する。その後、収録中に不穏なノイズと共に「カセットテープ、届き…ま…した…？」 という声を耳にした彼は、数日後にライブを控える中、突然姿を消してしまう。
マネージャーの凛は、事態を早急且つ秘密裏に解決するため、元刑事の探偵・権田に捜査を依頼。メンバー全員に聞き取り調査を進めるが、失踪した小森がラジオ収録の際に聞いた「女性の鼻歌のような、妙なメロディーが頭から離れない」と言っていたことが判る。そして、リハーサル中に他のメンバーたちも “少女の霊”を見たと証言。ライブ本番までのタイムリミットが迫る中、リーダーの白濱亜嵐、凛、権田は捜索に乗り出す。やがて、少女の霊の正体は、“さな”という女子中学生だということが判明するが、彼女が奏でる“呪いのメロディー”による恐怖の連鎖が始まり・・・。
一体、彼らに何が起こっているのか？ この先に待ち受ける、想像を絶する結末とはーーー！？
“音楽”を呪いの元凶とした、視覚と聴覚に訴える体感型の超絶ホラー。
この夏、きっと、あなたも口ずさむ ―――
【作品概要】
出演 ： GENERATIONS 白濱亜嵐 片寄涼太 小森隼 佐野玲於 関口メンディー 中務裕太 数原龍友
早見あかり ／ 穂紫朋子 天野はな 山川真里果
マキタスポーツ
主題歌 ： 「ミンナノウタ」GENERATIONS(rhythm zone / LDH JAPAN)
監督 ： 清水崇 ／ 脚本：角田ルミ 清水崇 ／ 音楽：小林うてな 南方裕里衣
製作 ： 「ミンナのウタ」製作委員会 ／ 製作幹事 ： 松竹 テレビ東京 ／ 企画・配給 ： 松竹
制作プロダクション ： ブースタープロジェクト ”PEEK A BOO films”
©2023「ミンナのウタ」製作委員会 上映時間：102分 映倫区分：G
公式サイト ： https://movies.shochiku.co.jp/minnanouta/
公式Twitter ： https://twitter.com/minnanouta_MG
公式Instagram ： https://www.instagram.com/sana_minnanouta/
公式TikTok ： https://www.tiktok.com/@sana_minnanouta/
8月11日（金） ROADƧHOW
【関連記事】
