“地獄”から“妖怪”“新海誠作品”まで!高橋洋×鶴田法男スペシャル・ホラー対談③(最終回)【人気連載】『Jホラーのすべて』《特別編》!サイン入りパンフもプレゼント!

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“Jホラーを知り尽くした男たち”が明かす、Jホラーの知られざる舞台裏!
今回は《特別編》『ザ・ミソジニー』応援企画!
「高橋洋×鶴田法男スペシャル・ホラー対談③(最終回)~読者プレゼント付き!~」




(2022年9月25日掲載)

人気連載企画『Jホラーのすべて 鶴田法男』は《特別編》。公開中の『ザ・ミソジニー』応援企画「高橋洋×鶴田法男スペシャル・ホラー対談」③(最終回)を掲載します。

さらに抽選で二名様にお二人のサイン入りパンフレットをプレゼントします(応募方法は記事の後半に掲載)。




<バックナンバー>

序章「監督引退」
第一回「原点① …幽霊を見た… 」
第二回「原点② 異常に怖かった」
第三話「オリジナルビデオ版『ほん怖』誕生」
第四回「幻の『霊のうごめく家』初稿」
第五回「OV版『ほん怖』撮影秘話①」
第六回「誕生!“赤い服の女の霊”の真相(前編)OV版『ほん怖』撮影秘話②」
第七回「誕生!“赤い服の女の霊”の真相(後編)OV版『ほん怖』撮影秘話③」
第八回「検証!伝説的傑作『霊のうごめく家』はいかにして生まれたのか?(前編)~OV版『ほん怖』撮影秘話④~」 
第九回「検証!伝説的傑作『霊のうごめく家』はいかにして生まれたのか?(後編)~OV版『ほん怖』撮影秘話⑤~」

第十回「フジテレビ版『ほんとにあった怖い話』誕生秘話~」


鶴田監督が小三の時に幽霊を見た自宅の廊下。男は突き当たりを襖をすっと抜けていった。連載第一回「原点①…幽霊を見た…」より











今回のスペシャル・ゲスト、高橋洋監督長編最新作『ザ・ミソジニー』絶賛公開中!
不気味な洋館、呪われた事件を演じる二人の女優。
彼女たちに憑依したのは「役」なのか「霊」なのか



© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ



『リング』の脚本などを手掛け、Jホラーを語るうえで欠かせない人物であり、監督としても異色作を連発する鬼才、高橋洋の最新監督作『ザ・ミソジニー』が9月9日(金)よりシネマカリテほかにて全国順次公開中だ。

高橋監督は90年に脚本家としてデビュー後、中田秀夫監督『女優霊』(95)『リング』(98)『リング2』(99)や、鶴田法男監督『リング0 バースデイ』(00)などの脚本を手掛け、 世界中にJホラーブームを巻き起こした。

04年に『ソドムの市』で初長編を監督。その後もコンスタントに監督作を発表し続け、18年は監督作『霊的ボリシェヴィキ』を公開。『ザ・ミソジニー』は4年ぶりの長編最新作となり、中原翔子、河野知美、横井翔二郎らが出演する。







『ザ・ミソジニー』本予告編








「Jホラーのすべて」《特別編》
映画『ザ・ミソジニー応援企画
高橋洋×鶴田法男スペシャル・ホラー対談③(最終回)



高橋洋 鶴田法男 (シネマカリテのロビーにて)





「台湾の霊能者にZOOMで取材すると、本当に「妖怪が一番怖いよ」って言う。
幽霊じゃないんだ。」 (高橋洋)

© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ


鶴田 僕は今回の「ユリイカ」(ユリイカ2022年9月号 特集=Jホラーの現在 ―伝播する映画の恐怖)に書いたんですけど、まず日本の場合、(ホラーの)観客が低年齢層化していったっていうのがあって、『犬鳴村』も実は東映が目論んでた客層よりも年齢層が低かったんですよ。要するに低年齢層の人たちが見られるような方向にだんだんシフトしていっている。もちろんそれがいいとは思えないんだけど、でもそういうふうになっちゃってる以上は、そっちに僕も目を向けていくべきじゃないかって。だからテレビの「ほんとにあった怖い話」なんて、もう明らかにそっちを意識して作っているんです。僕の資質とそこは多分うまく合っていたところがあったんで、今まで続いてきたかなって。

――ある意味で、ホラーの観客の低年齢層化の先駆けを、「ほん怖」はやっていたんですね。

鶴田 求めている観客のことを意識した作りをしていかないと、Jホラーが続いていかないという気がしていて。そういう意味では、本当失礼なんですけど、高橋さんのNetflixの「呪怨」(呪怨:呪いの家)に関しては子供たちが見れるレベルじゃないと、僕は否定的だったんです。ただNetflixは年齢層が全体的に高いので、ああいう作りにならざるを得ないし、世界のマーケットを視野に入れてるから当然といえば当然。だけど日本だけで見ちゃうと年齢層が低いので、そこはやっぱり意識しないといけない。でも、そうなった時、今度は作家が育たないんですよ。つまり「ほんとにあった怖い話」とかは、誰それが(主演を)やってますとか、食いつきのいいキャスティングに制作や宣伝はどうしても集中してしまう。そればっかりだと作家はモチベーションが下がるわけですよね。

――でも「ほん怖」は鶴田さんが確立した実話怪談ドラマのフォーマットがあるから、結果としてどんな人が作っても一定のクオリティになるという。

鶴田 アメリカの状況なんか見てると、今回の『NOPE/ノープ』なんかも、低年齢層が見ても十分わかる作りになってるわけですよね。幅広い層の人たちが楽しめる作りになってるっていうところがアメリカ、ハリウッドの強みで。でもそれってやっぱり予算かかるんですよ。世代を超えて、幅広い人が楽しめる作品を作るのは非常に難しい。
日本って予算がないから、どうしても一点集中主義で、そこから外れちゃうともう駄目みたいな話になっちゃう。

高橋 この前、タイの、PA(プラッチャヤー・ピンゲーオ)っていう『マッハ!』撮った人とZOOMで対談したんですけど、あの人、今ホラーやってるんですよ。PAは別にホラー作家っていうよりも何でもやる人で、ほら、なんだっけ、首がぼこっと外れて内臓引きずったまま、ズルズルって、頭がぶっ飛んでくるみたいな……。

――すぐに名前が出てきませんでしたが、「ガスー」ですね。タイはもとより東南アジアではおなじみの妖怪です。



※プラッチャヤー・ピンゲーオ監督による、首だけ女《ガス―》が題材のホラー『ストレンジ・シスターズ』




高橋 そう、妖怪。まあ、全然怖くないし、むしろ活劇みたいなものですけど、でも面白いですよね。あの異様な光景が土壌として、妖怪を楽しんだり怖がったりする文化になっていくのは、今の日本より全然元気。

鶴田 そうですね。

高橋 台湾の霊能者にZOOMで取材すると、本当に「妖怪が一番怖いよ」って言う。幽霊じゃないんだ。「人間がやってることはたいしたことないけど、妖怪って元々いるもの。でも魔性のやつ(妖怪)は本当に怖い。あれに一回でも関わったらアウトなんだ」みたいな。まだ人間の幽霊はね、一応話せばわかるみたいな(笑)。台湾の人は、ものすごく迷信深いし。8月はお盆で死者が帰ってくる月だから、みんな海には行かない、海水浴もしないとか、映画の撮影もしないとか。

鶴田 うん、はっきりしている。

高橋 日本だと考えられないぐらい信心深いじゃないですか。そうやって、信仰が守られてるっていうことは、単に信仰心が厚いだけじゃなくて、やばいなって感じがちゃんとあるから、そうやっている。歴史を振り返ってもいろいろやばいことがあるし。地域っていうのは、それだけ信心深くて、そういう感覚はかつて日本もあったけど、妖怪って言うと、もうかわいいキャラクターになっちゃってますからね。
妖怪の商売自体はまだまだ(日本でも)いけるかもしれないけど。ちょっと前、「妖怪ウォッチ」とか流行っていたんだし。だけど、ちょっとシリアスめのホラー映画をこれから一定の予算で作った時に、本当は(日本でも)妖怪ってアプローチにしたいけど、なかなかみんな本気で怖がってくれないのかなって。相変わらず、日本で怖いってことにリアリティがあるのは幽霊であって、その幽霊のリアリティはもはやすっかりYouTubeとかでの方がやりやすくなっている。だから、映画としてどう勝負していくかが見えない、見えにくくなったと思いますね。

鶴田 実感として今、角川つばさ文庫で「恐怖コレクター」っていう作品をやっていて、ありがたいことに76万部を突破しているんですね。あれは幽霊とか妖怪ではなく、都市伝説というワードで始めたんですけど、そこがハマったんです。今の子供たちって、幽霊と聞いても、それこそ高橋さんがおっしゃったようにYouTubeとかで賄えちゃうし、妖怪もアニメとかのキャラクターになってしまう。じゃあ、今の子供たちが一番怖いって感じてくれるのが何かというと、都市伝説だったってことに、(小説を)やり始めて気がついたんです。だから今も幽霊が恐い面はあるんだけど、それより、都市伝説ってくくりの中で紹介してあげると、よりみんなが食いついてくれる。だから今は都市伝説にかけてる感じですね。

高橋 今時の典型的な都市伝説だと、どういうものがありますか。昔で言うと、“口裂け女”みたいな?

鶴田 今だと、例えば、“くねくね”とか。

高橋 ああ。

鶴田 くねくね、えらい受けるんですね。あと、テケテケとか。でも主人公の仲間に、昔ながらの人面犬もいるし、花子さんなんかも都市伝説として、枠の中で紹介してあげると、意味合いの違った見え方がするみたいですね。

高橋 妖怪も、都市伝説っていうフレームの中だと、ちょっと新しい感じが出るかもしれない?

鶴田 そうなんです、くっついてくるんですよね。

鶴田 基本、幽霊も妖怪も古臭いんですよね、きっと。でも、その手合いのものでも喜んでくれるのは、最後は見せ方次第じゃないかと。そこははっきりしていますね。












「たぶん地獄って人間の認識不能の何かじゃないかって。
それも地下深くに存在するんだっていう感覚は
子供の時から、かなりリアルにあるんですよ。」(高橋洋)


© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ



鶴田 高橋さんは、以前から、地獄に対して、ものすごいこだわってらっしゃいますよね。僕は『ザ・ミソジニー』を見て、高橋さんの地獄に対するビジョンみたいなものが、なんとなくわかったような気がします。

高橋 中川信夫監督の(『地獄』)はもちろん、神代(辰巳)さん、石井輝男さんの『地獄』とか、うらやましいというか、地獄というのは一度はやってみたいと思います。ただ、地獄をオンで見せるとなると、今はなかなか限界がありますよね。いわゆる「地獄草紙」(※地獄を描いた12世紀の絵巻物)とか、ああいう図像化したものって、結局人間がかろうじて考えうる形にしてみせたわけでしょう。そのフォルムの力はやはり凄いと思うけど、それをそのまま映画にするのはけっこう厳しい、作り物に見えてしまう。それは嫌なんですよね。本当の地獄があるかどうかわかんないけど、多分、地獄って人間の認識不能の何かじゃないかって。それも地下深くに存在するんだっていう感覚は子供の時から、かなりリアルにあるんですよ。
自分の足元を掘っていけば、ある、みたいな。まさに都市伝説の感覚で。それをね、もろにコテコテの嘘の世界でバーンと見せるより、本当に向こう側にかろうじて感じられる世界で見せていくっていうことしか、僕は物理的に描けないし、逆にそういう表現をとった時こそ、初めて地獄っていうのが表現できるかもしれないな。





高橋 これ(『ザ・ミソジニー』)はかろうじて、そこに足を踏み入れることができたかなって感じ。僕は幽霊にリアリティを感じるようなこととか、もちろんあるけど、その背景に地獄っていうのが、子供の時からあるなって思ってます。これ(『ザ・ミソジニー』)はそういう(地獄への)アプローチの方法の一つなんですよ。
例えば、芥川龍之介の最晩年というか死ぬ直前に書いた「歯車」って作品は、もう生きながらにして今ここに地獄があるんじゃないかって感覚にとらわれる。なんか精神疾患患者の内面というか妄執みたいな内容なんだけど、ああいう感覚を表現したいんですよね。
昔の人はそれを堂々と、少なくとも中川信夫の時代ぐらいまでは、それを画にするっていう、すごいパワーがあったんですよ。きっと台湾とかタイの人たちは、そのパワーを持ってるんじゃないかと。今僕たちはそれが難しい文化の土壌の中にいるっていうことですよね。

鶴田 でも今回のポスターって、まさに映画の中での地獄を描写したところじゃないですか。これは非常に上手くいってるなと思ったんです。プリミティブな表現方法なんだけど、かなり気色悪いっすよね。





高橋 これはイギリス風ゴースト・ストーリーと、いわゆる中川信夫の『地獄』みたいなものとをうまくマッチングして合成したようなものです。多分その二つは、僕にとってすごく重要で、それらをどう合成とか融合させていくかってことを、ずっともやもやと考えています。今、台湾の文化をいろいろ調べているのも、そこからヒントをたくさんもらえるような気がするからなんですよね。

鶴田 まあ、日本は日本で、ちょっと特殊な環境にあるような気がしますね。世界的に見ても。妖怪とかも、少し前にも「妖怪ウォッチ」が受けると、みんな、わっと食いついてくる。

――陰陽師なんかもそうですね。

高橋 日本で陰陽師やっている人に会って、いろいろ話を聞いたことがあるんです。その人はお祓い専門で全国を回っていて、地方に仕事の依頼で行った時、泊った宿で夜中に、お祓いの仕事に行こうとすると、旅館のおばちゃんから「この辺何も遊ぶとこないですよ。外に出ない方がいいですよ」と止められた。昔は、日が落ちたらみだりに外に出歩いちゃいけないって感覚がみんなあったんだけど、今は失われてしまった。でも、今でも地方というか田舎にはそういった感覚が残っている。暗がりとは何かが跋扈(ばっこ)するところであって、それは妖怪が棲むとかにもつながる。つまり、夜中の神社に行くと、やばいみたいな、そういう感覚が本当にあるんだと、その人は言ってましたね。僕もその通りだなって。だから、日が落ちたらやばいんだっていう感覚を映像で表現できたら最恐だなと思うんです。





鶴田 そうかもしれないですね。

高橋 でも、なかなか難しいですよね。台湾映画でも最近、妖怪を描いているんだけど、やっぱり人間の怨念とか怨霊みたいなものを導入しないと、怖さのリアリティが保証できなくなっているみたい。そういう意味では“日本化”が進んでいる。

鶴田 うーん、ちょっとつまらない感じになっちゃったなって思いますよね。












「新海(誠)さんの作品と比べるのもどうかと思うけど、
高橋さんの作品も、言葉の選び方がとても魅力的なんですよね。
要するに“言霊”がものすごくある。」(鶴田法男)

© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ




高橋 陰陽師とは違うけど、神道とか? 僕も神道ホラーはやってみたい。富岡八幡で起きた事件(※富岡八幡宮連続殺人事件)みたいな。その陰陽師の人に聞いたら、日本の神社の大半は、地元の祟り神を鎮めるために作られたもの。つまり、神社がいっぱいある地域というのはそれだけいろんなことがあった。夜中にジョギングしてて、近所の神社に行くとすごく怖いんですけど、まあ、そういうことなんでしょうね。基本、祟り神を鎮めるための神社ってのは強力な神様を勧請してるんですよね。ただ、神様が下りてきてくれるのは、昼間だけ。夜はいないんだって。

鶴田 ああ、なるほど。

高橋 夜は祟り神がそこにいるから、怖くて当然ですよね。神社にお参りするのは昼間じゃないと意味ないですよねって、言われました。妙に説得力ありますよね。そういう神道の怖さを表現できたら面白いですね。

鶴田 例えば、新海誠の作品ってそういうところに立脚した上で作品を作ってますよね。だから今の若い人たちって、なんとなくそういう感覚は埋め込まれてはいると思う。

高橋 新海誠の映画ってそうなんですか

鶴田 ええ。

高橋 見ていないんですが、代表的な作品だと…。

鶴田 『君の名は。』も思いっきりそっち系ですよね。今度の『すずめの戸締まり』なんかも要するに神様の世界というか、異世界とこっちの世界の扉を開けたり閉めたりの話。

高橋 アニメは全然……そうなんですね。

鶴田 だから新海誠って、宮崎駿の神道的な部分とかをもう少し現代風にしたところがあるから、あんだけ受けてるっていうのはありますよね。

――『君の名は。』のヒロインも巫女の家系という設定ですから。神社も重要なモチーフです。

鶴田 元々そういう人じゃないと思ってたんだけど、そっちに行ってから大ヒットになりましたよね。

――宣伝的にはそういった部分をうまくオブラートしている。

鶴田 一見、おしゃれな幻想ファンタジー系に見えるんですけど、中身はそっちですね。

高橋 それはちょっと見てみないと。

鶴田 今の新海誠の人気って、端的に言えば、神道系+村上春樹なんですよ。だから幅広く訴求する要素を全部ボコンとアニメの世界に持ってきた。

――『ほしのこえ』もあの時代に一人で作ったアニメとして素晴らしいけど、何より当時のテレビアニメにはない新鮮さがあって、「これが見たかった」「こういう話を求めていた」という声が、特に若い人から上がっていた。

鶴田 やっぱり遠距離(恋愛)をああいうSFにしたっていうところの着眼点。あとは、言葉の選び方なんですよね。そこがもう村上春樹的なんだけど、かっこよくて、綺麗で上手いから、だからハマるんですよ。
でも、新海さんの作品と比べるのもどうかと思うけど、高橋さんの作品も、言葉の選び方がとても魅力的なんですよね。要するに“言霊”がものすごくある。自分が監督として(高橋さんの脚本で)演出させてもらってるから感じるんですけど、言葉のセンスが本当に素晴らしい。言霊がいっぱい詰め込まれている。
ただ、若い子にはちょっとわかりづらい(笑)、新海誠はすごくわかりやすいから、若い子に刺さるんですよね。

高橋 なるほどね。

鶴田 高橋さんの言葉の感覚は本当に鋭い。もう少しそこを噛み砕いた感じにすると絶対に響く。何度も言うけど、圧倒的な言霊があるんですよね。
だから、失礼ながら、もっと汚れたものにしてほしい。そうすると僕は波が来ると思っている。





高橋 じゃあ、新海誠を勉強すればいい?

――意外と言っては失礼ですが、高橋さんの作品って、新海さんの作品にも通じる魅力があるんじゃないかと。極論かもしれませんが。

鶴田 新海さんの作品のファンにも興味を持ってほしいですね。それだけの価値はあると思います。

高橋 ともかく、若い人には見てほしいですね(笑)。

鶴田 『ザ・ミソジニー』って一見とっつきにくそうに思えるけど、ハマる人は間違いなくハマる。ストーリーを追うんじゃなくて、感覚で見ていくと絶対にかっこよくて面白い。

高橋 実は今度、 『ザ・ミソジニー』の30秒CMを作ったんですけど、そっちは短い分、感覚に訴えるようにしています。長いとどうしてもストーリーに目が行ってしまうので(笑)。一人でも多くの人に関心を持ってもらって、映画の多様性や可能性を感じてもらえたらと思います。


――ありがとうございました。








【高橋洋プロフィール】

高橋洋監督   © 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ



1959年生まれ。90年に脚本家としてデビュー後、中田秀夫監督『女優霊』(95)『リング』(98)『リング2』(99)、鶴田法男監督『リング0 バースデイ』(00)などの脚本を手掛け、 世界中にJホラーブームを巻き起こした。

04年に『ソドムの市』で初長編を監督。その後『狂気の海』(07)、『恐怖』(10)、『旧支配者のキャロル』(11)と監督作を発表。 17年には黒沢清監督『予兆 散歩する侵略者』の脚本を手掛け、 18年は監督作『霊的ボリシェヴィキ』を公開。21〜22年は『うそつきジャンヌ・ダルク』、『同志アナスタシア』を監督し、オンラインで現在公開中。






【鶴田法男プロフィール】

鶴田法男監督


1960年12月30日、東京生まれ。和光大学経済学部卒。
「Jホラーの父」と呼ばれる。大学卒業後、映画配給会社などに勤務するが脱サラ。
1991年に自ら企画した同名コミックのビデオ映画『ほんとにあった怖い話』でプロ監督デビュー。本作が後に世界を席巻するJホラー『リング』(98)、『回路』(01)、『THE JUON/呪怨』(04)などに多大な影響を与え、‘99年より同名タイトルでテレビ化されて日本の子供たちの80%が視聴する人気番組になっている。
2007年には米国のテレビ・シリーズ『Masters Of Horror 2』の一編『ドリーム・クルーズ』(日本では劇場公開)を撮り全米進出。
2009年、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」コンペティション部門審査員。
2010年より「三鷹コミュニティシネマ映画祭」スーパーバイザーを務める。
角川つばさ文庫『恐怖コレクター』シリーズ他で小説家としても活躍中。










【読者プレゼント】
映画『ザ・ミソジニー
サイン入りパンフレットを抽選で二名様にプレゼント!




<応募方法>

応募締め切りは2022年9月30日()
応募方法は、WEB映画マガジン「cowai」twitter公式アカウント(@cowai_movie)をフォローし、該当するプレゼント記事ツイート( https://twitter.com/cowai_movie/status/1572975897241849856 )。


<抽選結果>

締め切り後に抽選を行い、当選された方に「cowai」公式TwitterアカウントよりDMで通知させていただきます。
当選品の色紙は宅急便で発送する予定です。(諸般の事情や、災害、キャンセル発生等やむを得ぬ事情で遅れる場合があります)



皆様のご応募お待ちしています!


【応募の注意点】

〇当選後に住所の送付が可能な方のみご応募ください(日本国内のみ有効)。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
〇当選品のパンフレットは劇場でも販売されていますが、今回のプレゼントは映画配給会社よりご提供いただいたプロモーション目的の非売品扱いとなります。このため、傷や汚れ等があっても交換はできませんので、ご了承ください。
※非売品につき転売目的のご応募は禁止とさせていただきます。
〇当選のキャンセルが発生した場合は再度抽選を行う場合があります。
〇抽選結果や抽選経過に関して個別のお問い合わせには応じられませんので、あらかじめご了承ください。








【対談記事バックナンバー(第一回、第二回)】





【『ザ・ミソジニー』関連・高橋洋監督単独インタビュー】









フライヤー












『ザ・ミソジニー』サウンドトラック SOUNDCLOUDにて公開中












STORY

© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ




女優で劇作家のナオミ(中原翔子)は一夏借りた山荘で、かつて自分の夫を略奪した女優ミズキ(河野知美)を呼び寄せ、芝居の稽古を始める。題材となるのはある謎めいた母親殺しの事件だった。マネージャーの大牟田(横井翔二郎)と共にやって来たミズキは、母親を殺した娘の役を演じるにつれ、事件が起きたのはこの屋敷ではないかと疑い始める….。


© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ


※ミソジニー(英: misogyny):一般的には「女性嫌悪」「女性蔑視」と訳される。その根幹にあるのは、男性支配の秩序から女性が逸脱することへの強い抵抗や反発だとされ、広い意味での偏見や性差別とは異なる。男性のみならず、女性にも見られる心的傾向と言われる。 





『ザ・ミソジニー』特報予告編











高橋洋監督作品














【作品概要】



『ザ・ミソジニー』

2022年/日本/77分/カラー/シネマスコープ/ステレオ/DCP/映倫G

出演:中原翔子 河野知美 横井翔二郎 浅田麻衣 内田周作 羽柴有吾 根津麻里亜 大橋将太郎 古山憲太郎

脚本・監督:高橋洋 企画・エグゼクティブプロデューサー:河野知美(古山知美) ラインプロデューサー:大日方教史 助監督:海野敦 撮影:中瀬慧 照明:玉川直人 音響:川口陽一 美術:山本直輝 スタイリングディレクター:藤崎コウイチ 編集:木田龍馬 音楽:長嶌寛幸

製作・配給:『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ/屋号 河野知美 映画製作団体/Ihr HERz株式会社  配給協力・宣伝:プレイタイム 
© 2022『ザ・ミソジニー』フィルムパートナーズ

■公式サイト:misogyny-movie.com
■Twitter:@TakahashiHorror
■Instagram:takahashihorror




9月9日(金) シネマカリテほか全国順次ロードショー










【鶴田法男監督最新作『戦慄のリンク』】
Jホラーの父が仕掛けた、
ネット小説が洗脳する恐怖の深淵を描くAIサスペンス・スリラー



1990年代初頭、ビデオ映画「ほんとにあった怖い話」(現・フジテレビでドラマ化。記事後半に最新情報あり)を手掛け、世界を席巻するJホラーを生んだ監督たちに多大なる影響を与えた“Jホラーの父”であり、関連シリーズ76万部突破「恐怖コレクター」の小説家でもある、『リング0』『おろち』の鶴田法男監督。
当サイトでも「Jホラーのすべて 鶴田法男」を好評連載中の彼が中国で新たに仕掛けた、AIサスペンス・スリラー『戦慄のリンク』(原題・網路凶鈴)が、12月23日(金)より新宿シネマカリテほか全国ロードショーが決定し、日本版ポスターの解禁となった。

この度、公開決定と共に、ポスタービジュアル&予告編が解禁された。


 





INTRODUCTION


©2020伊梨大盛传奇影业有限公司



中国の小説家マー・ボオンの原作を基に、SNSなどを介して参加者を洗脳し自殺に扇動するなど、ロシアから世界を巻き込んで大問題となった青い鯨(ブルーホエール・チャレンジ)事件からインスピレーションを受け、ネット小説を読んだ人たちの無残な死を迎える事件を解明しようとする若者たちを描き、新たなるサスペンス・スリラーを誕生させました。


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ネット小説に仕組まれた恐怖が、読んだ人間の心理を利用し、無意識の感覚に恐怖を増大させて死を迎えさせる。映画本編に仕組まれたギミック映像とともに、恐怖の謎が解き明かされる本作のイメージを、日本版ポスターに投影させている。


©2020伊梨大盛传奇影业有限公司

 


主演は、台湾の人気男優で『返校~言葉の消えた日』やジャッキー・チェン製作の中国ドラマ「成化十四年〜都に咲く秘密〜」のフー・モンポーと、有名ブランドのモデルやNetflix「流星花園2018」ほか映像ドラマで活躍する中国若手期待の女優スン・イハン。スタッフには、撮影に「鎌倉殿の13人」『曇天に笑う』の神田創、編集を『クライマーズ・ハイ』の須永弘志、音響効果に『事故物件 恐い間取り』の大河原将、照明を『私はいったい何と闘っているのか』の丸山和志、そして音楽をアニメ「約束のネバーランド」の小畑貴裕と日本の敏腕スタッフたちが集結している。


©2020伊梨大盛传奇影业有限公司













STORY


©2020伊梨大盛传奇影业有限公司



大学生のジョウ・シャオノア(スン・イハン)は、前日に電話で話した従姉のタン・ジンが自殺したことが信じられず、従姉の大学の同級生で犯罪心理学に詳しい記者志望のマー・ミン(フー・モンポー)に相談する。タン・ジンのパソコンを調べることにしたシャオノアは、ショウ・ナという女性とのチャットのやりとりと、貼られたリンクからネット小説「残星楼」の存在を知る。シャオノアはそのネット小説を読むが、突然、自分の名前を呼ぶ謎の声と“髪の長い女”が現れ、得体のしれない恐怖に襲われる。シャオノアはマー・ミンとともにネット小説の謎を探るが、やがて「残星楼」に関わっていたメンバーが次々に自殺していることを知る。そして二人にも死の恐怖が忍び寄る・・・




©2020伊梨大盛传奇影业有限公司










鶴田法男の伝説的傑作OV『ほんとあった怖い話』新装版DVDで10月28日(金)発売決定!
特典は伊藤潤二、高橋洋、石井てるよし、伴大介ら豪華対談やオーディオコメンタリー!







当サイトで好評連載中の「Jホラーのすべて 鶴田法男」でも何度も紹介されている、Jホラーの原点にして最高傑作、『リング』『呪怨』『回路』などに多大な影響を与えた伝説的傑作『ほんとにあった怖い話』(オリジナルビデオ版)シリーズ(1991年・1992年)全3作の新装版DVDが、本作の公開のタイミングに合わせて、2022年10月28日(金)に発売される。


© 朝日新聞出版、ジャパンホームビデオ
















『戦慄のリンク』作品情報





〇スタッフ
監督:鶴田法男 脚本:ヤン・ヤン 原作:マ・ボヨン「她死在QQ上」
撮影:神田創 編集:須永弘志 美術:リー・チア 音響効果:大河原将 照明:丸山和志 音楽:小畑貴裕

○キャスト
スン・イハン フー・モンポー 
シャオ・ハン チャン・ユンイン ウォン・マンディ ハン・チウチ ジョウ・ハオトン
提供:三鷹オスカー/フィールドワークス   
配給・宣伝:フリーマン・オフィス
BD・DCP アメリカンビスタ 音声:北京語   
映倫:G
原題:網路凶鈴 The Perilous Internet Ring  ©2020伊梨大盛传奇影业有限公司
製作:2020年 中国 96分  





12月23日(金)より新宿シネマカリテほか全国ロードショー!










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